私、幸せになります (ページ20)

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ーーー数日後

無事、日本に帰ってきた私と赤井さんは現在一緒に住んでいる。

しかし、何とも許せない事に、私は不器用過ぎた。

前世では、食事はカロリーメイトだったし、掃除等の家事は掃除屋のおばさんがやってくれたので別に何とも無かったが

今では全く役に立たず全て赤井さんがやってくれるのは申し訳ない気がする。

でも、これだけは言わせて欲しい。赤井さん、めっちゃ洋食上手。

おかげで三食全部洋食だ。(お昼は赤井さんが作り置きしてもらってる)

何ともダメな私……

しかもバイトもして無いから全部赤井さん持ち。やることが無さすぎて、韓国ドラマや昼ドラにはすっかり詳しくなってしまった

しかし、こうしてはいられない。一人暮らしをするためにバイトを始めなくては……

いつまでも、好きではない女に居座られては赤井さんが困るからな。

私には赤井さんには幸せになって貰いたいんだ。

だから、後少ししかない現金を持って家を出た。いつまでも赤井さんに甘えていてはいけないからね

もちろん、書き置きは忘れない。簡潔だが

[ありがとうございました。幸せになって下さい]

とだけ書いて家を出た。

外は雨が降っていた。強い雨だ。赤井さんが私に買ってくれた黒色の傘

本当は持っていきたくなかったがこんな雨の中、傘を持っていないと不振がられてしまう

しかし、私以外の女性が赤井さんの隣にいて、赤井さんが笑っているのを見るのは辛いからこれでもう、今生の別れだと思う。

さよなら、赤井さん。

雨で私の声は書き消されていた