＊お着替え女子 ページ7
「修哉の伯母さんかぁ、美人だったね！」
アヤノは感嘆の声を滲ませる。
「あぁ、とても優しそうな人で良かった。仕事へのこだわりもあるようだ」
キドもアヤノの意見に賛同する。マリー・モモ・ヒヨリは首を縦に振った。
ボクもにこやかに微笑んで、着替えようとメイド服を手に取り羽織っていたフードタイプで
だぶだぶの長ーいカーディガンから脱ぎ始めた・・・が。
「・・・」
じーっ。
「あの、何か」
ボクはキラキラとした視線を向ける女子達に軽く視線を送り返す。アヤノは「えへへ」と笑った。
「その、気になるんだよね。いつもゆったりしててサイズの大きい服着るからば、バストとか！」
とモモ。
「いや、どう考えても現実は残酷だよ？モモには絶対に敵わないよ？」
とボク。
「それに俺に似て、ボーイッシュだろ？お前のカーディガンがデカすぎてその下の服を見たこと 無いし・・・」
とキド。
「あれ、そうだったけ？皆が見てなかっただけじゃないのかい？」
とボク。
「だって、いつも同じ服じゃないにしろカーディガンが大きくて・・・」
とマリー。
「いや、どうこう言われてもこれお気に入りだし。いいじゃん、コレ」
とボク。
「結論。アンタのフード付きのカーディガンが大きすぎるの！」
とタカネ。
「えーーーーー・・・」
とボク。
「さぁ、早く！脱いで！見せて！見ないと貴女の好みが分からないじゃない！」
とヒヨリ。
「はいはい、女王陛下の仰せのままに！」
ボクは愛用のカーディガンを脱ぎ去った。
下は短パンルックにＴシャツ。本当にシンプルなものだ。命は、要はかーでぃがん！
皆が明らかに「お前、女子かよ・・・」という落胆の視線を送り始めた。
「もう・・・。さっさと着替えちゃおうよ」
しばらくして。
皆、黒と白がメインのメイド服だ。しかしレギンスやタイツ、ニーハイなどはイメージカラーで
彩られている。この女子勢を『華』に喩えても、陳腐だとそしる者は居まい。
ちなみにボクのイメージカラーは黄緑。遥のように曖昧では無く、シンプルで分かりやすい色。
キドはそのお嬢様の血筋らしく上品に。
モモはアイドルらしく元気いっぱいな向日葵のように。
マリーはアリスのような人形のような可愛らしさに溢れて。
タカネはツインテールを綺麗に見せて、クールな舞姫で。
ヒヨリはその幼さと大人の魅力が混じり合い、違和感を発しない。
アヤノはマフラーの代わりに、紅のリボンで髪を綺麗に飾った。
続く
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作者名：ヒメナ | 作成日時：2015年4月18日 22時
