【カゲプロ】メカクシ団でメイド喫茶！！？ (ページ3)

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＊決まらないバイトページ3

「まぁ、いつまでもニートでいるわけにもいけねぇけど。そういう仕事はパスだ」

「分かっているよ」

ボクは頷いて彼を見た。

永劫のループを変えた最善策。聡明な頭脳を誇る赤色のジャージが似合うヒーロー。

メカクシ団Ｎｏ．７で絶賛バイト捜索中のシンタローは気怠そう。黒髪に見通すような漆黒の瞳。

その下の隈も今は薄れてきている。少女のように華奢な肢体には思わず目を見張るが本人は居心地

悪そうに袖を無理矢理伸ばした。

「じゃあニコニコ動画でゲーム実況でも出してみる？」

それもちょっと無理そうだ。よほどのクソゲーを実況する羽目になりそうである。

こんなことを言うのが、メカクシ団Ｎｏ．６のエネ改めタカネ。元気なツインテールに対し、

目付きが悪い。なかなかの美人が、もったいないと感じる。ヘッドフォンを首にかけ、コードは

だらしなく宙に浮かんでいた。ボクは思わず、口がほころんでしまう。

「あぁそうか！『閃光の舞姫・エネ』にはクソゲーも底辺のゴミゲーなんだね？」

その途端、彼女の余裕めいた表情が萎み、赤く染まっていく。これは彼女の最も知られたくない

秘密である。事実、メカクシ団の中でも詳しい事情を把握しているのはごく僅かだ。

まぁ、ボクもその『僅か』の中に入るわけだが今は置いておこう。

独り喚くタカネを愛おしそうに見つめる青年は、メカクシ団Ｎｏ．９コノハ改めハルカ。

このメカクシ団において最年長であり、最も長身である。しかし穏やかそうな雰囲気や柔和な顔、

その物腰の柔らかさは彼が実に優しい人かが見て取れる。

「それにしても、ヒビヤ君とヒヨリちゃんは？」

ハルカはソファに座って、こちらの様子を伺うロリショタに視線を向けた。しかし彼らは怯むこと

無く、目を据えている。

ヒヨリはこちらを見た。綺麗な黒髪のおさげ、陶器のようななめらかな肌、その堂々とした

佇まいは、まるでピンクのバラのようで妖艶だが、いかんせん彼女は小学生で。

バイトなどというものに借り出せる人材では無い。

ヒビヤも同様だ。ヒヨリの付添でこちらに来た彼だが、自他認める『アサヒナー』。

やる、やらない依然に興味を示していない様子。自然な茶髪。生意気そうな瞳は栗色。顔立ちも

この年でイケメンというものが分かる。実際、ヒヨリからこっそり聞いた話によれば、この年で

モテ期が来ているらしい。将来有望と言っても過言ではない。・・・大人になってヒヨリの下僕と

化す姿が易々と想像できるが。