忘れるという選択肢−2nd−【衣更真緒】

51択 ページ7

我に返った時は愛しい人の腕の中だった




いや、ちょっと状況が飲み込めてないんですけどね？




あんずちゃんの辛そうな顔をみていたら私のような偽善者がこの気持ちを伝えて良いのか分からなくなった。いや、分からないというよりも怖くなった。


あの時からずっと好きだった…って。凛月と付き合っていたのに今更過ぎるだろう。





凛月とも、約束したのに





そう思ったら自然と足が動いていた
ただ一心に真緒にごめんって、ごめんなさいって謝りたいという気持ちが溢れ出してきたから




どうかこんな最低な私を“許さないで”って


そう言おうとした




そう。していたのだ






A「っ……ま」





フッと我に返り真緒に声をかけようとすれば聞こえてきたのは小さく……けれどとても気持ちのこもったたった二文字









真緒「＿＿＿好き」








………ねぇ真緒

私は幸せになってもいいの？貴方を傷つけた私と、共に歩んでいってくれるの？







貴方がそれを許してくれるなら
全部受け止めて、一緒に背負ってくれるなら

約束するよ。もう、2度と私は迷わない

貴方の側で 永遠を誓うよ









ねぇ、私も









A「好きだよ」

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