いちごオレにビターをかけて…【松野おそ松】

いちごオレ30 ページ31

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いつもの朝。

今日はちゃんと、おそ松くんの靴箱を覗いた。もちろん、靴なんてなかったけど。


自分の靴箱の前に来て、適当にドアを開ける。


確か、今日が第二話の撮影二日目だったかな？

上履きを地面に置いて、ローファーは靴箱の中へ押し込んだ。


来週は、いちご俺の放送日だ。

女々しいおそ松くんを見られるなんて、結構嬉しいことだ。

あぁ…もう、今からでもワクワクしてしまう！


エヘヘと、無意識に頬を緩ませて

ルンルンと鼻を鳴らしながら、通学鞄の裾を握って

廊下を軽い足取りでわたる。


今日は運のよいことに、他クラスの仲が良い子とばったり靴箱で出会ったため

おそ松くんの話を目一杯できたので、少しご満悦だ。


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ガチャっ


友達と別れて、廊下にある木目がハッキリとついている

古いタイプのロッカー。言わば、鞄置き場というか…


なんというか…。本当の名前は分からないけど

まぁ、ロッカーとみんなで呼んでいるためロッカーだ。


自分の名前のプレートが薄汚れてて、そろそろプレート変えないとなぁ…

なんて思ってる頃。


凹んだドアノブの中にある、手動の鍵を解いて

ドアを引いた。


ロッカーの中だと言っても、the JK！みたいな華のある物が入っている訳でもなく


体育館シューズや運動靴、体操服…等々

平凡過ぎる中身だ。


イケイケな一軍の人達はロックをかけている人もいるけど

私なん大して、いいものも恥ずかしいものも入っていないから野放しだ。


通学鞄をかけようと思って、鞄を肩から下ろすと


一つのシアン色の雑誌が…


そう、例の…台本。


"いちご俺第三話"台本が、無造作に置いてあった。


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