▼おたんじょーび▽ ページ42
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「ねぇ。おそ松くん。」
「んあ？なに？」
暑そうに学ランのボタンを開けた、おそ松くんを私は廊下で呼び止める。
大量のラッピングされたプレゼントを通学用鞄にパンパンに敷き詰めて
おそ松くんは、嬉しそうに私の方へ振り返った。
「あのね。今日誕生日だから…渡そうと思ったんだけど。」
影でおそ松くんの事を応援してきたし、一度も喋った事はなかったけど
せめて、せめて、誕生日プレゼントだけは渡したいと思って
先日買ってきた刹那。
やっぱり私と同じことを思う子も多いそうで
これでもかと大量に積まれたプレゼントの山を見ると
なんだか、自分の存在がちっぽけに感じてしまう。
「えっと、プレゼント用意したんだ。はいっ。」
ぎこちなく私が笑うと、おそ松くんは裏腹に飛びっきりの笑顔で
ずいっと私の顔を、キラキラとした顔で覗いた。
シナモンのような甘く上品な匂いが、鼻を通る。
…！！こここんなに、近くで見たの…はっ初めて…
今すぐにでも蒸発しそうな勢いでぐんぐん体温が上がっていく。
「おぉおー。マジで！！やっふっ。サンキュな！！」
通学用鞄のチャックを開けて、私のプレゼントの場所を開けると
手を前に差し出した。
私はプレゼントをおそ松くんの筋肉質な手のひらにそっと置く。
おそ松くんは、飴を貰った時の子供のようにぎゅっと握りしめて
えへへと口許を緩めた。
おそ松くんの瞳はきらきらきらきら。
見てて飽きない透き通った黒色の瞳。
おそ松くんの瞳に見いらせ、最後は頑張って笑顔で。
「じゃ。私行くね。おめでとう。」
近かった……
プシューと蒸気が頭から出て
大きく脈たつ心臓を振り
そういって立ち去ろうと、足元を下げた時だった。
「ねぇ。プレゼントなにくれたの？」
「えっ…？」
ん？聞こえなかったのかな。確かに、じゃ、と言ったはずなんだけど。
おそ松くんのワクワクとした顔を見ると、
聞いていないフリはしていないんだろう。疑う要素が微塵も感じられない。
「あっうん。良いものじゃないけど。」
「全然。お前がくれたんだからいいものだろ。」
「えっ…や…」
眉を少しあげて、白い歯をちらつかせながら
ニィっとくしゃくしゃな笑顔でとんだ爆弾発言を平然と言うものだから
…意識、しちゃうよね。…
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MERORON - うへあさん» ご指摘ありがとうございます。脱字が多くて…。修正いたしました。 (2019年1月22日 23時) (
レス) id: fd95f0d8fd (このIDを非表示/違反報告)
MERORON - どりーさん» レス遅くてごめんなさい！そろそろ頑張って、完結させようと思っています。最後までよろしくお願いします！ (2019年1月22日 23時) (レス) id: fd95f0d8fd (このIDを非表示/違反報告)
うへあ - 16は、関節キスじゃなくて間接キスだと思います (2018年12月3日 21時) (レス) id: d83e57132d (このIDを非表示/違反報告)
どりー(プロフ) - あぁぁああ！！！コレ神作過ぎませんか！？キュンキュンが止まらないです！！！ (2018年7月10日 19時) (レス) id: f196981f30 (このIDを非表示/違反報告)
MERORON - おそ松がーるさん» いやいや、こちらこそ！お召し上がりありがとうございます(￣ー￣ゞ−☆ (2018年5月15日 14時) (レス) id: fd95f0d8fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MERORON | 作成日時：2018年3月13日 21時
