15 - 2 華に嵐 ページ17
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「馬鹿なのぉ！？」
人がいなくなったステージの上で、最初に響いたのは罵声だった。
秋の夜風は、肌寒く感じる。
その風を浴びながら、ステージの端に座って、足をぱたぱた。
「ステージ上で泣く馬鹿がいるぅ！？」
「どーどー、泉…
みんなびっくりしてるよ」
きゃんきゃん騒ぐ泉を、Aは苦笑いで宥めている。
その目尻は、僅かに赤かった。
息を吸うと、喉がひんやりと冷たくなる。
「ふふ
ステージの上の姿が嘘のようだね
自らの王に馬鹿と連呼して」
楽しそうに笑った英智の横で、渉は床に落ちた仮面を拾い上げ、手の中で玩んでいた。
「しかもまあ
僕達が君達に負けるなんてね」
「負けたのはおれだろ
おまえらとKnightsは互角だった
だから、おれが最後に出ることになった
…ただそれだけの話」
そう言うと、何か言おうとしていたAの口がピタリと止まり、ゆっくりと閉じる。
そうして笑みを貼り付け、瞳は横へとそれた。
それを見てか、渉は敢えて笑ってAにこう振った。
「…どうでしたか、”姫君”
貴方を守ろうとする騎士の姿を見て」
唐突に話を振られたAは、今度は口を半開きにした。
fineモチーフに作られた白いドレスのスカートを揺らし、困ったように笑って。
改めてじっと見たAの姿は、妙に気に障った。
fineの衣装を着ている。
ただそれだけが、ちょっとむず痒い。
Knightsの面々も、そんな顔をしているように見えた。
「…どう思ったって……
…どう、答えれば良いのかな」
「貴方を懸けて、ここまで身を粉にして戦う者がいる
それがどれほど幸せなことか
貴方にもわかりますか？Aさん」
その微笑みに、Aは目を見開いた。
くりっとした瞳が、目の前の渉を捉えている。
その瞳が、もうひとつあった。
嵐の傍で、ぽかん、としているその姿。
渉は敢えてそれも見て、笑う。
「…、」
「私、少々貴殿方Knightsに意地悪をしました…☆
しかし、滅多に見れないものも見れたので
楽しませて貰いましたよ、大いに
Amazing…☆
いつかまた、遊んでいただきたいものですねぇ♬」
そう言うと、何故か飛んできた気球でfine諸とも嵐のように去っていく。
その後に空から降ってきたひとつの薔薇が
再び指の鳴る音と共に、花吹雪を撒き散らしてふわりと消えるのを
おれたちはただ見ていた。
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まひる(プロフ) - *ピンク*さん» ありがとうございます、嬉しいです(*´ω｀)これからの物語も楽しんでいただけるようなものであれば幸いです〜(人*´∀｀) (2019年10月17日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
*ピンク*(プロフ) - いつも楽しく読んでます！！更新頑張ってください！！！！！ (2019年10月17日 20時) (レス) id: dc0ff62b63 (このIDを非表示/違反報告)
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