11 - 5 喜劇と悲劇 ページ34
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「何となく話に乗ってみたけれど
どうしてそこまでAにご執心なんだい？
君のような秀才が、一人の少女に」
夕暮れ、生徒会室で口を開くと
目の前の手品師は仮面を手で玩びながら笑った。
「そうですねぇ
あの方が優秀だから
それ以外にも、確かに理由はありますよ
貴方は何だと思いますか？英智」
「急な質問返しだね
そうだね、…何かしらの魅力があるんだろうけど
立っているだけでAは存在感があるしね
プロデューサーという立場でありながら、普通科の生徒の間では密かにファンクラブもあると聞くよ
グラビアモデルの成績が大きいのだろうけれど」
真面目に考える英智に、渉はただ笑う。
指を立て、左右に振って。
「違いますねぇ
私は、”物語”が見たいのですよ…☆」
「物語？
Aをfineに率いれることで、何か物語があるっていうことかい？」
「いいえ
あの方がfine専属になろうがなるまいが私にはどうでもよいのです」
あっさりとそう言った渉に、英智は面白そうに笑って、机に両肘を付いた。
「へえ
じゃあ、どうして？」
「あの方に本当に”心があるのなら”
あの方は間違いなく、ここを戦場には選ばない
あるべき場所をもうすでに知っているはずですから」
「…分かりやすく言ってくれない？
僕には少し難しいな
どこか、抽象的過ぎるような気がする」
手に顎を乗せ、英智は相変わらず何かを企んでいるかのように笑っている。
それを見て、渉も楽しそうに笑って。
「自らの手で知るというのも、面白いのではないですか、英智
答えは簡単に求めてはいけませんよ、何処ぞの誰かさんじゃありませんが…☆
人は試し、間違い、直してゆくことができるのです、自らの思い通りに」
掌の仮面が、指をならすと同時に赤い紐になる。
その紐を指に絡め、渉は英智の前に差し出した。
「私は少々、ロマンチストでして
常に感動的な物語を求めているのです☆」
「…そうだね
渉はいつもそう
北斗が僕達に引き込まれそうになった時も、いつも
ロマンチストというか、格好つけたがりじゃないかい？」
そう笑った英智に、渉はもう一度指をならし、
指に絡まった紐を一瞬で一枚の紙に変えて見せた。
「そうとも言えますねえ
どうとはいえ、その物語の為に今は演じるのです
愛する人々の為に、演じましょう…☆」
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まひる(プロフ) - 雪羅さん» ありがとうございます…！！妄想のままに描いているので賛否両論あると思いますが…(^-^; そういっていただけると嬉しいですー！(*´ω｀)ありがとうございます(*’ｰ’*)ﾉ (2019年10月13日 11時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 前からこの作品見続けています！繊細で綺麗な表現とか、儚い世界観とか、謎の多いキャラクターとか、すごく作り込まれていてまるでドラマを見ているようでした！これからも頑張ってください！ (2019年10月13日 9時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - ありまさん» ありがとうございます…！そういったコメント頂けると、嬉しいです(*^-^*) (2019年10月9日 22時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
ありま(プロフ) - この作品の雰囲気がとても好きです。 (2019年10月9日 21時) (レス) id: ef20a5c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
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