別幕 五章『未来へ虹のプレリュード』 ページ49
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部屋にあるテレビをつけると、大きな歓声と共にそれは始まる。
レオくんの作曲を学ぶ最中に見た事がある曲だったり
泉くんと一緒に聴いた事がある曲だったり
凛月とピアノで弾いたことがある曲だったり
嵐が部屋で練習していたのを見たことがある曲だったり
司がステップをうんうん唸りながら猛特訓していた曲だったり。
覚えにある曲を次々と、歌っていく。
それは、彼らが置いていってくれるコンサートビデオだけど、
それを見るだけで、そこにいるような雰囲気を私に与えてくれた。
「〜♪」
そのビデオと同時に、ベッドに座る泉くんが歌う。
傍の凛月が、ピアノverで弾いてくれる。
一緒にライブ映像を見て、司はライブの復習をして、嵐がそれにアドバイスをする。
地面では、レオくんが紙を広げて一杯に作曲をしている。
みんな、傍にいた。
傍の泉くんの携帯が鳴って、泉くんは部屋から出ていく。
それでも尚、ライブ映像は続いていく。
みんな輝いていた。
全国ツアーという目標を、ようやく叶えた時も。
それは、あれから５年後の事。
なんだかんだ言って、私もまだ生きている。
傍にいてくれる、みんなのおかげだったりもするけれど。
「ねえっ、ワールドツアーじゃないけどっ
海外でライブのオファー、来た！」
携帯を握りしめて戻ってきた泉くんを見て、
凛月くんはピアノを弾きながら、笑って、
目の前で、嵐と司はハイタッチをした。
そして、ひょっこり顔を上げたレオくんが、飛び上がって私に抱きついてくる。
大人になっても、みんな変わらない。
レオくんは作曲を続けながら
泉くんと嵐くんはモデル業を再開させて、どちらも今凄く波に乗っているモデルになって
凛月くんもピアノを仕事にしたり
司は家の跡継ぎとして忙しそうだけれど
みんなみんな、Knightsを続けていた。
「次はおれとAで作った曲を歌おうっ
世界が驚く名曲の誕生の予感っ」
「あっ、馬鹿！
床に書くなもうっ！」
「ちょっとうるさい！
ライブ映像聞こえないじゃない！」
「leader！曲が聴こえません！！」
「あーもーピアノも聴こえないじゃん…」
今じゃあの世界の事はよく思い出せないけれど
この世界でも、あの世界でも
「…格好いいね、皆」
大切な人が笑ってくれる、その事が
何よりも、幸せな事なのかもしれないと
今不意に、思ってみたりもした。
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fin.
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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