駆け巡る願い ページ47
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「…月ぴ〜の言う通りさ
すぐ、離れなきゃいけない訳じゃないでしょ？」
ピアノを弾きながら、ぽつり。
「…そりゃあ、月ぴ〜が言ったこと、受け入れたくもないけど
…Aが判断して、月ぴ〜に話したことなんだろうから
…Aが一番辛いんだろうしさ」
『お姫様』の為に『騎士』が出来ることは何か。
あの世界で、ただひたすらに願ったこと。
──…もう一度、会えたら
─今度は絶対に、離さないように、…できたらいいのにね
この願いから、俺達が出来ること。
─世界の果てまで、会いにいく！
覚えてても、覚えてなくても！
─おれの音が、おまえを繋いでくれるから！
月ぴ〜は、また俺達を繋いでくれた。
─…私達は、繋がっています
また、俺達は巡り会えた。
──アタシも、…良いわ
─あずさの為なら
Aの為に、決めたことだから。
────あずさが笑っていてくれるなら。
ピアノを止めて、笑って見せた。
一番驚いたような顔をしていたのは、Aだった。
「毎日来るよ、会いに来る
だから大丈夫、離れないよ、俺達は
手を離さない限り、ね」
栞を出して、それを握り締めて。
涙、溢れないで。
「だからさ、俺達も俺達らしくいようよ
長くないから、なに
まだ時間はあるじゃん、話したり、遊んだり、ピアノ弾いたり
…できること、いっぱいあるんだよ、探せば」
ピアノを撫でて。
栞をこれでもかと握って。
「それで、最後は笑ってさ
…俺達だって、ただのアイドルっていうお飾りじゃない、笑ったり、泣いたりできるんだから
……あの世界で命がけで戦ったみたいに、この世界なりに出来ること、やろう？
月ぴ〜も、セッちゃんもナッちゃんもスーちゃんも、皆やれば出来る子でしょ
なっちゃったことは悔やんだってしょうがないんだから」
立ち上がって振り向くと、丸い目が何個も。
「…リッツ」
「そうだ、Knightsでワールドツアーできるようにしよっか
そんでAに世界を見せてあげる
それならちょっと、俺も興味ある、かな」
皆はひたすらきょとんとしていて、俺が一方的に話すだけ。
段々不安になってきて、最後にまたピアノに向き直って、呟くように言った。
「…笑ってよ
……気ぃ狂うなぁ、もう」
静まった部屋に、急に笑い声が響く。
それに驚くように振り返ると、それは月ぴ〜だった。
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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