月と太陽の輝き ページ24
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ビリッと肌を駆けた。
「…何だ？これ」
顔を歪め、首を傾げた鬼龍に、英智も警戒して辺りを見渡した。
「…鬼？
……それに、月永くんは、見ないうちに物騒な術を使うようになったんだね？」
そんなエッちゃんに、レオは敬ちゃんの頭を撫でて、それを背後に剣を立てた。
「ただの催眠術だぞ
…疑問に思うなら見てみりゃ良い
ケイトはぐっすりだからさ
おれが『起きろー！』って言うまで、こいつは起きないぞ
おまえらのルール上、ケイトは失格！
おれたち6人に、おまえら5人！」
「……そっちは戦えないか弱い子が一人居たでしょ
…やっと互角になったんじゃないのかい」
やれやれと、そう言ったエッちゃん。
レオはけらけらと笑ってから、口元だけそのままで、エッちゃんをまっすぐ見つめた。
「…舐めてたら、痛い目見るぞ、テンシ」
冗談抜きで、とレオは付け足して
そうだなぁ、と考える仕草をし、笑って後ろに退いた。
「例えば、こんな風に？」
後ろに倒れるようにして下がったレオの背後から、俺は飛び立つ。
気付いて動き出す鬼龍はもう遅い。
エッちゃんがハッとして俺を見上げる。
良い気味だねぇ、…なーんちゃって。
「ほぅら、油断してると寝首を掻かれちゃうよぉ
こーんな風に、さっ」
剣を振り回して、俺は1回指をならす。
火の玉の群れが、エッちゃんを取り囲んで、爆破する。
「……っ」
「もういっちょ」
もう1回鳴らすと、今度は頭上に火の弾。
空に指を掲げ、俺はそれを一気に下へ指す。
「…俺はすっかり元気だよぉ、エッちゃん
さっきはちょっと油断しすぎて死にかけたけど？
………今度は、逆
俺がこてんぱんにしてあげるから」
すっかり火の海になった辺りに向かって、
俺はまた、指を鳴らし、指で方陣を描く。
「“月華“」
白い光が、まるで流星群のように降り注ぐ。
殺傷性は皆無。ただの目眩まし。
続けて指を鳴らし、また違う方陣。
「…“紅華“」
ひとつの炎が、弾けて散る。
荒野のひとつひとつに、穴を開けていく。
レオはその降り注ぐ火の粉に剣を捧げ、笑った。
「もっともっと！業火の如く！
この辺一帯を本当に炎の海にしちゃえ！
おれがぜーんぶ、力にしてやるからっ」
そう大声で言ったレオは、その剣を振りかざし、呟いた。
「…だからもう、
…終わりだ、皇帝」
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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