鮮血の業火 ページ18
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ピリッと、肌を駆けるのは濃い霊気。
相当力が強い証拠。
相手はエッちゃん。
加えて、エッちゃんは頗る調子が良いときた。
俺は妖。相手は人間。
……いや、違う。
油断したら殺られる。
ただの人の子が、俺達の統括なんか出来るわけがない。
ましてやエッちゃんの背後にはいつもあいつ、”ヒビキ”がいる。
水色に光った目が、俺を狙っている。
……人の子の癖に。
両手を瞬時に広げ、その弧状にできた炎弾をエッちゃんに向けて放つ。
俺がエッちゃんに勝つ方法。
いくら調子が良いからと言って、戦い過ぎれば当然ボロは出る。
俺はこの戦いを長引かせさえできれば
「……っ…！！」
急に、腹に強い衝撃が走り、体が突き飛ばされる。
何が起こったのか分からず、体が地面を擦った瞬時に体勢を直し、顔をあげる。
「…油断してはいけないよ、リツ
僕は本気で勝つから」
そう言ったエッちゃんの掌には、霊力陣。
あの式から見て、恐らく空気弾のようなもの。
俺が放った炎弾は、エッちゃんの目の前の結界に消されていた。
「…やっぱりヒビキの結界…」
俺のさっきの剣は弾かなかった辺り、あの結界は妖力及び霊力にのみ対する結界。
……なら。
俺は地面を蹴ってエッちゃんに飛びかかる。
すると不意に、目の前に人影が現れ、剣が弾かれた。
「…はぁ…っ！？」
鬼龍紅朗。
…妖は見えないんじゃなかったの…！？
俺の剣を防いだそいつは、飛び退いた俺と違う方向を眺め、何やらエッちゃんと話している。
舌打ちをして、今度は鬼龍に向け刀を振る。
妖力解放はしてるけど、エッちゃんに対して妖妖力の力は皆無。
…だったらこいつを先に潰すしか。
地面を蹴った俺に、鬼龍は何処かを向いて動かない。
…やっぱりこいつは見えてない。
でも、見えてないわりに、エッちゃんの援護がない。
こいつは捨て駒？
いや違う、なら何で？
気付いた時には、脇腹に激痛が走っていた。
「……かは…っ……」
俺をそいつは確かに貫いた。
剣が引き抜かれ、その場にどさりと崩れる。
…力が、入らない。
深い傷で思うように自然治癒が働いてない。
…何でこいつは俺がわかるのか。
勘、な訳がない。
なら、…なんで
「…リツさん……っ……！！！」
赤い業火は俺を包み、その先で
2つの影は静かにただ、揺らいでいた。
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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