愛し抜け、運命を ページ16
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「さあ、お相手をして差し上げましょう
…『騎士』さん？」
「…そんな名で呼ばないで
俺は泉守神、セナイズミ
……まさか、あんたが俺を指名するとはね」
手で弄んだ蒼い焔が、バチバチと散る。
Aを後ろで庇ったまま、セッちゃんは一歩、右足を引く。
「…因みに、Aさんの相手は英智ではありませんよ
英智は『王さま』さんに夢中ですから
どうでもいいですけど
早く始めませんか、時間が惜しい」
二色の、火柱と電撃が中央でぶつかり合う。
Aはその衝撃に目を瞑った。
「…A、これ持って
合図出したらくまくんの所まで走って
…いいね？」
セッちゃんの言葉に口答えしようとしたAだけど、
その後ろ姿にすくみ、差し出された何かを両手で握って結局頷いた。
「…はい」
「良い子
…離れてても、守るから」
今度こそしっかりと触れた手。
その瞬間に、セッちゃんは片手を目の前のヒビキに翳し、一気に蒼焔を放った。
ヒビキは反射的に手をかざし蒼い電を放つ。
ぶつかり合って、それは白い煙をあげた。
「…行って……！」
Aの背中を押した。
それを拍子に、セッちゃんは次々と蒼焔を撃ち込んだ。
Aはぎゅっと両手を握って、走る。
強く、祈って。
『…絶対に、無事で』
ハッとしたセッちゃんの攻撃が、一瞬揺らぐ。
振り返ったセッちゃんの後ろに、Aはもう居なかった。
「…おや
終いですか？」
「…なわけないでしょぉ
…俺はあんたに勝たなきゃいけないんだから」
一気に放った焔が、辺り一面を焼き付くす。
焔なのに稲妻のような音に
離れた所のスーちゃんはハッと顔をあげる。
「…、お兄さま」
「司
何突っ立ってるのさ
僕が相手してあげるんだから、感謝してよねっ？」
小さなそれを、スーちゃんは睨む。
「…やはり貴方でしたか、桃李くん
……私も本気を出さざるを得ないようです」
「……当然でしょ
僕は、あの人の為に戦うの
僕を救ってくれたあの人の為に
…絶対に世界を壊させない
……覚悟して、司」
牙を向いた桃李の手には、一本の刀。
霊力陣から、それは姿を現した。
「…そちらこそ、覚悟してください
私はもう、朱桜家の落ちこぼれなんかじゃない
朱桜家の次期当主、朱桜司
私はお兄さま、お姉さまの為に
今全力で、この力を振るいましょう」
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まひる(プロフ) - 朔さん» 長かったのに最後までありがとうございました(/´△`＼)そう言っていただけると本当に嬉しいです！新作も是非読んでいただければと思います(*’ｰ’*)ﾉありがとうございました(人*´∀｀) (2019年8月1日 21時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 最終章までお疲れさまでした。最初から最後まで楽しく読ませてもらいました。内容もしっかりしてて読んでて凄く楽しかったです！新作、楽しみに待っています！ (2019年8月1日 19時) (レス) id: ba31d19644 (このIDを非表示/違反報告)
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