【薄桜鬼】新選組の鬼姫 (ページ18)

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口付け… ページ18

Aの部屋

お風呂上がり。

傷がズキズキする。

怪我なんてしたことないから痛い。

沖田「Aちゃん。」

総司が部屋に入ってきた。

A「総司。」

掛けてある丞くんの着物を見てる。

沖田「山崎のだよねこれ。Aちゃん。」

なぜかガシッと両肩をつかまれた。

声は我慢できたけど痛みで顔がゆがむ。

沖田「Aちゃん、肩どうしたの？」

A「肩？」

沖田「見せて。」

総司が私の着物に手をかけて開こうとする。

A「きゃー。やめて。」

小さい声で言ってみた。

沖田「Aちゃん。僕怒るよ？」

顔は笑ってるのに目が笑ってない…。

着物を開かれてしまった。

包帯に総司がやっぱりって顔をする。

沖田「怪我！非番にどこで怪我したの？」

A「ちょっとね。あ、丞くんは怪我したの知らないから。」

沖田「ふうん。」

包帯を巻いてあるから、刀傷とは分からないはず。

それより、着物。

A「総司、いきなり脱がさないでよね。」

着物を整えて思わず吹き出して笑う。

沖田「ごめんね。」

嘘みたい総司が謝った。

A「一応体は女だからねー。分かってる。怪我を心配してくれたんだよね。」

総司に笑いかける。

総司が私のあごに手を当ててゆっくり顔を近づける。

なんか…これって…。

ああ、からかわれてる？

総司の整のった顔が近すぎて思わず目を閉じた。

唇に触れる何か。柔らかい。

目を開けると総司はいつもと同じ顔。

沖田「一応じゃなくて、君は女の子だよ。Aちゃん。」

女の子の組長ってどうなのと思いつつ顔が熱くてたまらなくて、うつむいた。

口づけ…された…。