雪が降らなければ：中編（お相手：エルヴィン） ページ9
エルヴィンが鼻をかんでいるとノックの音がした。
返事をするとあの女性兵士が立っている。
「体調はどう？」
「良くないな」
「なにか手伝おうか？」
「いや、いい。それよりも帰ってくれ。もし今Aが来たら誤解をうむ」
すると女性は困ったように肩をすくめる。
「エルヴィン、ここで治らなきゃ年始もベッドの中よ？Aさんが来るかも分からないし」
「Aが来なくてもいい。治らなくてもいい。とりあえず君の手はかりない」
彼女からの異性としての自分に対する好意は、Aと別れたと聞くや否やあからさまだ。
キッパリとそう言うと、女性は出て行った。
毎年、仕事納めを終えるとAが迎えに来てくれて、一緒に故郷の村に帰るのが恒例だった。
例年なら今日、ここに来るはず。
エルヴィンはその可能性を待っている。
(俺は終わったとは思っていない)
ますます寒くなる窓の外を眺めていると、その内眠ってしまった。
ノックの音がしてエルヴィンが目を覚ますと、外は真っ暗で部屋の中も真っ暗だった。
鼻先が異様に冷たい。
目を開けられずにジッとしていると、ドアの向こうからヒソヒソと声がした。
耳を澄ませるとその声はリヴァイとAだ。
「お前、ちゃんとエルヴィンと話したのか？」
「…その。もう…いいんです。寝てるみたいだし、これだけ渡してもらえますか？風邪を引いたってハンジさんに聞いて」
「毎年恒例で一緒に田舎に帰ってるんじゃねえのか？そこで渡せばいいだろう」
「いえっ！もう私は…1人で帰りますから」
リヴァイがAを引き止めてくれている。
羽織る物も兵団のジャケットくらいしか手元になく、エルヴィンはそれを羽織って立ち上がった。
「なあ、A。もう少し話を聞いてやってもよくないか？」
「…どうしてリヴァイさんがそんな…」
「エルヴィンの野郎、お前と会えないと言い出してから散々だ。仕事はミスだらけ。目は死んだ魚。女にはきつくあたる。あのままじゃ壁外で死「リヴァイ」
いらぬことを言い出すリヴァイをエルヴィンが慌てて止めた。
ドアの外には驚いた顔のAとリヴァイがいた。
毎週会っていたのにここ2か月会えなかったAは、もう何年も会っていなかったかのように思える。
そんなAに近づこうとしたエルヴィンだったが、思いのほか熱があるのか、その場でフラフラとへたりこんでしまった。
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ララ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます^ ^私もエルヴィンが大好きです。色々下書き段階までの作品がいくつかありますので、UPできましたら是非よろしくお願いします♡ (2023年3月19日 10時) (
レス) id: 4ef94921e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - エルヴィン団長、推しているのでめっちゃ嬉しいです！！キュンキュンしすぎちゃいました笑笑 更新楽しみです！ (2023年3月17日 19時) (レス) id: 335fd73c74 (このIDを非表示/違反報告)
ララ(プロフ) - pさん» コメントありがとうございます。現在執筆中ですので、また公開できましたらよろしくお願いします^ ^ (2022年6月3日 12時) (レス) id: 4ef94921e2 (このIDを非表示/違反報告)
p(プロフ) - キュンキュンしまくりですっ！更新楽しみにしてますっっ (2022年6月3日 0時) (レス) @page12 id: f1a393f59c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ララ | 作成日時：2022年3月6日 3時
