後編 ページ6
「ところで、ミカサとはうまくいきそう？」
「…」
「と、いうのは愚問か。エレンにベッタリだから」
どことなく楽し気なAを睨む。
聞きたいことがある。
ずっと聞きたかったことが。
それは俺の人生を変えるかもしれない。
「お、おおおお前こそ」
「？」
「お前こそ、兵長と、噂に、」
「噂？」
どうやら自分が周りからどう見られているのか分かっていないらしい。
まあ、「リヴァイ兵長とイイ感じなんですよね？」なんて直接聞く馬鹿がいるとも思えない。
なら俺だけが真実を知ってやる。
そう思って尋ねようとしたが、ジャンの声は少し向こうからした人の気配がかき消した。
見るとオルオとリヴァイが立っている。
「おい。オルオが聞きてえ事があるそうだ」
「休憩中にすみません」
そんな2人を見てジャンが小さくため息をついたのをAは聞き逃さなかったらしい。
ニコ、と笑うとジャンを見た。
「噂なんていうからどういう物かは想像がつくけど、関係ないよ」
「は？？」
「だから私は、ジャンが昔の約束を覚えてて憲兵になろうとしたのかと思って、憲兵になるって言ってたって聞いたときにはちょっと期待したの。まぁ、これはこれで一緒に働けるしいいんだけど」
「？約束、」
そう呟いた瞬間一気に思い出した。
壁が破壊された翌年。
訓練兵に志願したAに言った事を。
ー俺が憲兵になってAを迎えに行くー
ーAが安全に暮らせるようにー
ーだから憲兵になったら一緒に内地で暮らそうー
そう言ったらAは、「5歳も年上だけどいいの？」と笑っていた。
それを思い出した時には彼女の背中は少し遠ざかっていたが、ジャンは立ち上がってAを呼ぶ。
「そ、そういう訳じゃねえからな！」
その声にAだけでなく、オルオ達もジャンを見た。
「その…正直、約束は忘れてたけどよ。あの時と気持ちはなんも変わってねえ！…から、巨人がいなくなるまで生き残ろう、ぜ」
「ははっ」
尻すぼみになった言葉にAが笑った。
「良かった。私も。まさに命がけのってやつね」
そう言って去っていく背中に、頭が茹で上がりそうなくらい熱くなるのが分かった。
不思議そうな顔をするオルオも、眉間にしわを寄せるリヴァイも、もうどうでもいい。
彼女が誰とどんな噂を立てられていても、どうでもいい。
早くこの世界を平和にして、金を稼いで、Aと内地に行くんだと心に決めたジャンだった。
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ララ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます^ ^私もエルヴィンが大好きです。色々下書き段階までの作品がいくつかありますので、UPできましたら是非よろしくお願いします♡ (2023年3月19日 10時) (
レス) id: 4ef94921e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - エルヴィン団長、推しているのでめっちゃ嬉しいです！！キュンキュンしすぎちゃいました笑笑 更新楽しみです！ (2023年3月17日 19時) (レス) id: 335fd73c74 (このIDを非表示/違反報告)
ララ(プロフ) - pさん» コメントありがとうございます。現在執筆中ですので、また公開できましたらよろしくお願いします^ ^ (2022年6月3日 12時) (レス) id: 4ef94921e2 (このIDを非表示/違反報告)
p(プロフ) - キュンキュンしまくりですっ！更新楽しみにしてますっっ (2022年6月3日 0時) (レス) @page12 id: f1a393f59c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ララ | 作成日時：2022年3月6日 3時
