追う者［３］ ページ17
古橋宅
古「ひとまずこれを見てくれ」
そう言って古橋が引っ張り出してきたのは、古いアルバム。
広げて見てみると、その中には花宮真の写真が幼い頃から順に並んでいた。
原「なんなのコレ」
古「花宮の写真だが。可愛いだろ？」
原「いやそーじゃなくって。
なんでこの花宮のアルバムがお前ん家の引き出しから出てくんのって聞いてんだけど」
古「ぬ……貰ったんだ」
山「嘘つけ！盗んでんじゃねぇか！」ﾊﾞｼｯ
古「いたっ」
古橋が山崎からはたかれた頭をさすりながら、ページを捲る。
古「……うん、そうだココだ。
ここの隙間、随分空いてると思わないか」
山「貼られてた写真を剥がしたってことか？」
古「多分。それと何回も見ていて気付いたんだが、ある写真が無い」
瀬「父親の写真、でしょ」
古橋は話が早いとでも言うように頷き、また次のページに手を伸ばす。
古「……あぁ。でも剥がされた跡があるのは、花宮が８歳の時までだけなんだ。」
瀬「８年前、ね……。
花宮ん家って両親離婚してんだっけ。
その頃別れたってことか」
原「それはわかったけどさぁ、花宮がいなくなったことに何の関係があるわけ？」
古「あぁ。ここからが本題だ」
古橋は一旦アルバムを閉じると、アルバムのカバーを外した。途端、１枚の写真がヒラリと落下した。
写し出されていたのは、1人の女の子。
真っ黒な髪が腰あたりまでなびき、白い肌と相まってその端正な顔を引き立たせている。
誰が見ても美少女であることを認めるだろう。
原「何この子、ちょーかわいーじゃん。小３くらい？」
山「つか誰だ？花宮に妹なんていねぇよな」
原「あれじゃん？
小学校のオトモダチとか、イトコとか」
古「俺もそう思ってた。けど、この前、見たんだ。」
山「見たって……この子をか？」
古「見たって言っても、この子がそのまま成長したらこうなる、って感じの子。多分、中学生？私服だったからわからない。
でも、間違いない。」
瀬「……なるほどね」
山「ん、なんだよ瀬戸。なんかわかったんなら教えろよ」
瀬「……うん。
さっき見たアルバムの中に、この女の子は1回も写ってなかった。
この写真があったのもアルバムの裏だし、この子は親戚とか同級生なんかじゃなくて、もっと隠されてた存在なんじゃないか。花宮も知らないくらいの。
例えば、」
「父親の隠し子、とか。」
捲られた写真の裏には【A8歳】の文字。
誰かが息を呑んだ。
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Mae(プロフ) - かぼちゃポンタさん» コメントありがとうございます!!メインの２人以外にも結構時間を割いているので、そんな風に黒子の活躍(？)を見ていただけて嬉しいです笑。レス遅くなってすみませんでした！ (2016年8月30日 16時) (
レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃポンタ(プロフ) - 黒子の締めで笑いました、はい！2見てきます！！ (2016年7月26日 14時) (レス) id: b325383cfb (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - スピカ@しののんとmarvelousへの旅さん» 伏線ともいえない伏線もどきは一応張っていたのですが、やっぱりわかりにくかったですよね……すいません！黒子のほかにも謎はたくさん残してあるので、また推理しながら楽しんでいただけたなら幸いです。コメントありがとうございます！！ (2016年3月30日 20時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ@しののんとmarvelousへの旅(プロフ) - まさかの、手伝いが、黒子だったとは、、、 驚きのあまり、十秒間口にポカーンてなってました笑 今まで分からなかったところがわかって、すっきりはしたけど、続きを読むのが楽しみです。 本当黒子とか思いませんでした (2016年3月30日 18時) (レス) id: 5f4212bb8d (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - 狐サマさん» 長いこと引っ張ってきた伏線がやっと表に出たので、私自身もホッとしてます笑。花宮はいい意味で期待を裏切ってくれる存在だと思ってるので、読者様に対してもそう在れたのなら幸いです。コメントありがとうございます！ (2016年1月28日 22時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mae | 作成日時：2015年5月12日 22時
