同期のアイツ【her view】4 ページ10
それから、リンに言われてカカシの見舞いに行ってみて更に驚いた。
「嘘でしょ?……カカシ、その……瞳。もしかして……オビトの?」
「……上忍祝いだって。バカだよアイツは……こんなの……可笑しいでしょ。」
「カカシ、分かってるの!?写輪眼はうちは一族以外に持ってる人なんか居ないんだよ!?持ってるだけで狙われるし、うちはの人以外が使いこなせるかも……分からないんだよ!?」
「そんな事言われなくても分かってるよ!!分かってるけど……しょうがないだろ?アイツが……オビトが俺にくれたんだ!リンを守ってくれって……だから、要らないなんて……言えないでしょ。」
「っ!?」
何て事だ
オビト、あんた
何て足枷をカカシに
いや、違う……そうじゃない
写輪眼は使いこなせさえすれば忍として役に立つモノだ。
オビトはカカシの役に立ちたくて、友として自身の写輪眼を託した。
大好きなリンをリンが大好きなカカシに守って貰いたくて、想いと共にその瞳を託したんだ。
だけど、それってやっぱり―
きっととてつもなく重たい足枷だ
「……カカシ、泣いていいよ。泣きなよ。今……リンはここに居ないから。」
左目を押さえて悲痛な顔をしていたカカシを思わず抱き締めたのは、そうしないといけない気がしたから。
アカデミーで私より小さかった筈のカカシは今、同じくらいの背丈。
しばらく無言で抱き締めていれば、病床で半身を起こしていたカカシの肩が震えてそっと背に回された腕を感じた。
声も出さず静かに涙を流すカカシは、リンの前できっと泣いてない。
多分、これからも泣かない。
オビトに、託されたリンの事を必ず守ると強く思った筈だから。
なら、今泣かないときっとカカシの心が壊れる。
オビト
オビト
私が、オビトの代わりにリンとカカシの二人を守るよ。
カカシの静かな涙を感じながら私はそう心に決めた。
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テン(プロフ) - かなさん» かなさんコメントありがとうございます(*^^*)そう言って頂けてとても嬉しいです!亀更新で申し訳ないですが、これからも楽しんで貰えれば幸いです♪ (2022年4月29日 2時) (レス) id: c0a1965786 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(^^*) (2022年4月16日 5時) (レス) id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - sayyさん» sayyさんコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ありません^^;とても励みになりました!続きは気長にお待ち頂ければありがたいです(*^^*) (2021年9月27日 21時) (レス) id: 7837fbad55 (このIDを非表示/違反報告)
sayy - カカシが可愛い!応援してます!頑張ってください! (2021年9月23日 21時) (レス) @page37 id: 694cb4f9d7 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - キーさんさん» キーさんコメントありがとうございます。確かに最近ナルト作品少ないですよね(^^;ナルト君達も出していけるように頑張りますね♪応援ありがとうございます(*^^*)とっても嬉しいです。 (2021年2月14日 12時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テン | 作成日時:2021年2月6日 22時