同期のアイツ【her view】3 ページ9
「凄いねAっ!!今のカカシと互角に忍組手が出来るの、Aだけだよ!」
アカデミーからの帰り道、頬を紅潮させてニコニコ笑って言うリンは本当に可愛い。
「まあ……他はいつもぼろ負けしちゃうけどねー。」
座学も忍術も飛び道具の実技も、どれもカカシに勝ったことはない。
悔しいけど、あれだけ出来るのはカカシがちゃんと努力してるからで、リンがカカシを好きなのは、そんな努力をちゃんと知ってるからなんだってことが漸く理解できた。
それに一足先に卒業までしちゃって、もう中忍。
あれを天才って言うんだろうなぁ……
「俺だって負けてないぞリン!俺は絶対ぜーったい、火影になるから!」
オビトはそんなカカシに負けたくなくて必死で、リンはそんなオビトの気持ちには全然気付いてない。
鈍いな……リン。
ドンマイ、オビト。
何て事思いながらオビトに適当に相槌を返す。
「ハイハイ、火影でもトカゲでもなれるといいねー。」
「Aお前なぁ!俺が火影になったら、お前の事、めちゃくちゃにこきつかってやるからなっ!」
ニヤニヤして指を指してくる辺りかなりムカつくけど、オビトが火影になるのはまあ……無くもないかな?
誰かの為に一生懸命になれるオビトならきっといい火影になれるかも。
そんなことを思いながら
アカデミーの帰り道
三人で笑い合って話す未来はきっといつか実現する
ずっとそう
信じて疑わなかったのに―
「……ごめん、リン。もう一度、言って?」
「だからっ……オビトが……オビトが死んだのよ……A。私とカカシを庇って。」
「っ!?」
アカデミーを卒業してから、リンとは別の班になってしまったけどカカシとオビトがリンと同じ班で親戚である事が誇らしいくらい優秀なミナト兄さんがチームを率いる先生。
だからそんな事は絶対に起きないと信じて疑わなかったのに―。
私は私で任務に出ていて、ヘトヘトになって帰宅した直後に突如家を訪れたリンが悲痛な顔で言った言葉の意味がよく分からなかった。
オビトが……死んだ?
そんなまさか
そんな事があるはずがない。
「待ってよリン……ねぇ、ミナト兄さんが居て、カカシが居て……リンも居て……何でオビトが……死ぬの?ねぇ……嘘でしょリン?」
「……A!!」
放心する私に、リンが堪らず抱き付いて泣き出すから
ああオビトは本当に死んだんだなって、心底理解してしまった。
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テン(プロフ) - かなさん» かなさんコメントありがとうございます(*^^*)そう言って頂けてとても嬉しいです!亀更新で申し訳ないですが、これからも楽しんで貰えれば幸いです♪ (2022年4月29日 2時) (レス) id: c0a1965786 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(^^*) (2022年4月16日 5時) (レス) id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - sayyさん» sayyさんコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ありません^^;とても励みになりました!続きは気長にお待ち頂ければありがたいです(*^^*) (2021年9月27日 21時) (レス) id: 7837fbad55 (このIDを非表示/違反報告)
sayy - カカシが可愛い!応援してます!頑張ってください! (2021年9月23日 21時) (レス) @page37 id: 694cb4f9d7 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - キーさんさん» キーさんコメントありがとうございます。確かに最近ナルト作品少ないですよね(^^;ナルト君達も出していけるように頑張りますね♪応援ありがとうございます(*^^*)とっても嬉しいです。 (2021年2月14日 12時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テン | 作成日時:2021年2月6日 22時