心の声【her view】5 ページ32
それから、中忍試験や砂と音による木ノ葉崩しの事件が起こって
幸か不幸かカカシと二人になる機会は訪れず、三代目火影ヒルゼン様の死によって里内は深い悲しみに包まれた。
「大蛇丸がこんな形で里を攻めてくるなんて……狙いはヒルゼン様だったのかな？」
「どうかしらね……大蛇丸の考えて居る事なんて分かりたくもないわ。」
葬儀の帰り道、雨雲が覆う重たい空の下
喪服のままで紅と二人傘をさしてそんな話をしながら歩いていた。
三代目の葬儀にカカシは遅れてやって来たのを横目で見た。
きっとオビトとリンの所に行ってから来たんだろう。
早朝、自分がリンの所へ行った時には既にそこに花が供えてあったから、カカシはきっとオビトの所にも行ったんだ。
そんな場所で今、カカシと二人きりにはなりたくない。
そう思ったから、慰霊碑に行くのは止めておいた。
「ねぇ……どうして、ヒルゼン様は死なないといけなかったんだろう。」
「……どうしてってそれは……。」
「だって大蛇丸って、ヒルゼン様の元教え子……伝説の三忍の一人なのに。」
「……。」
「ヒルゼン様……どんな想いで彼と向き合っていたのかな……私、自分の教え子とそんな風に……向き合えるかな？」
「馬鹿言うんじゃないわよ！あんたのとこの教え子はもう立派に中忍、上忍として……木ノ葉の忍として独り立ちしたでしょ？大蛇丸みたいになんか……ならないわよ、絶対。」
「……そっか……そう……だね。」
少し苛立ったように言った紅の言葉に励まされて、それでもとつい考えてしまう。
ヒルゼン様と大蛇丸
師弟の間でしか分からない事はきっとある
自分が担当上忍師として、教え子を受け持つようになった時からそのことは分かっているつもりだ。
だから……
「こんな悲しい事、もう絶対にこの里で起こさせないようにしなくちゃね。」
同意するように頷いた紅の横で、ほんの少し傘をずらして見上げた雨空から落ちてくる雨粒を顔に受けつつ、そんな決意を固めた。
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テン(プロフ) - かなさん» かなさんコメントありがとうございます(*^^*)そう言って頂けてとても嬉しいです！亀更新で申し訳ないですが、これからも楽しんで貰えれば幸いです♪ (2022年4月29日 2時) (
レス) id: c0a1965786 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - とても面白いです！応援しています(^^*) (2022年4月16日 5時) (レス) id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - sayyさん» sayyさんコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ありません＾＾；とても励みになりました！続きは気長にお待ち頂ければありがたいです(*^^*) (2021年9月27日 21時) (レス) id: 7837fbad55 (このIDを非表示/違反報告)
sayy - カカシが可愛い!応援してます!頑張ってください! (2021年9月23日 21時) (レス) @page37 id: 694cb4f9d7 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - キーさんさん» キーさんコメントありがとうございます。確かに最近ナルト作品少ないですよね(^^;ナルト君達も出していけるように頑張りますね♪応援ありがとうございます(*^^*)とっても嬉しいです。 (2021年2月14日 12時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テン | 作成日時：2021年2月6日 22時
