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▼.第18話 ページ20

A「おそ松!?あんた何して…」


おそ松「…ちっ、帰ってくるの早いな」

こっちを軽く睨んで言う悪魔。
それはいつものふざけた顔ではなかった。



カラ松「…フッ、Aに手出しはさせないぞ悪魔(サタン)よ」


傷だらけの腕をさすりながら、カラ松さんは立ち上がる。

そんな、なんでこんなことに――。





おそ松「…あー、2対1はきっついわ。
今日のところはこれで勘弁」


おそ松はははっと笑って、闇へと姿を消した。



A「…っ、大丈夫ですか!?」

私はカラ松さんの元へ駆け寄る。
その瞬間、鼻につく鉄の匂い。


よく見れば彼は全身傷まみれで…血も出ていた。


A「治療しなければ…待ってください、今病院へ…」

カラ松「…大丈夫だ、心配するな。すぐに治る…」



どこにそんな根拠があるのだろうか。

私は不安に思いながらも、とりあえず携帯を握りしめた手を下ろした。




カラ松「…悪魔(サタン)から受けた傷は、致命傷でなければ比較的すぐ治る。


本来この世にいるべきものではないからな。
傷もなかったことになるんだ。」


A「…でも…」

カラ松「それより心配なのはA――お前だ。
あいつが狙っていたのはA自身だからな」




私を…おそ松が?


私は普段のおそ松を思い出して、そんなことあるだろうかと感じた。

心当たりは…まあ正直あるけど、でもまさか…






カラ松「…ああ、また雨が降ってきたな。

今帰るのはやめたほうがいい。
使っていない部屋で休め。」



カラ松さんはゆっくりと立ち上がった。


A「わ、神父様、いくらなんでも怪我に響きますよ!」

カラ松「これぐらいなんてことないさ」



ふっと笑うカラ松さん。

彼は少しふらつきながらも、真っ直ぐと部屋へ歩いていった。




…私を守って、怪我するなんて。


A「…どこまでお人好しなんですか、あなたは…」






そっと呟いたその声は、雨の音にかき消されていった。

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サクラ - これのアフターストーリーが読みたいです! (2017年4月24日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
まかろ(プロフ) - 望 心己さん» ありがとうございます!更新(そして返信)遅れてすみません〜(>_<)頑張りますね! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 94982d6870 (このIDを非表示/違反報告)
望 心己 - 面白いですね! 楽しかったです! 頑張って下さい! (2016年12月18日 16時) (レス) id: a64fa2085a (このIDを非表示/違反報告)
まかろ(プロフ) - 黒バイさん» カラ松「ああ、心配をかけたな。傷は負ったがなんとか生きてるぞ。」だそうです…!よかった!!(( (2016年8月8日 18時) (レス) id: 94982d6870 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - カラ松様!無事ですか!? (2016年7月29日 9時) (レス) id: dcb396dc31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まかろ | 作成日時:2016年4月30日 15時

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