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▼.第19話 ページ21

カラ松さんが部屋へ入るのを確認した私は、重たい足をズルズルと引きずりながら、壁に沿って歩いた。

頭の中を埋め尽くすのは、カラ松さんのこと、そして…



A「なんで…ねぇ…おそ松…」

いつも笑顔の彼が、私を狙っていた。
毎回ちょっかいを出しに来ていたのは、私を殺すためだったのだろうか。


雨音が響く教会。

私は廊下をゆっくり歩き、そして使われていない部屋の扉を開ける。



キィっという軽い音と共に、耳に入ったのは。

「A。」

A「…と、トド松…」



背中に黒い羽を生やした、堕天使トド松の少し高めの声だった。


トド松「…安心しなよ。僕は君を殺したりはしない。
手が汚れるし、第一理由がないからね。」


そう言う彼の顔には、何の感情も見られない。
私は少し恐怖を感じた。

いつもと違う、その雰囲気が、怖い。



トド松「…Aにこんな事言うのもあれなんだけどさあ」

近くにあった椅子に腰を下ろしながら、トド松は言葉を紡ぐ。



トド松「なんなの、あの神父。」

A「…え。」




トド松「別にあの悪魔は攻撃するつもりなかったんだよ!?
なのに突然聖書読み上げやがって、意味わかんねぇし!
僕らが異形な存在だからってすぐ追い払おうとすんのやめてくんないかなほんと!!ねえ!!」

A「わ、分かったから落ち着いてよ」

トド松「あの神父見てるだけでムカつく!!なんか知んないけど立ち振る舞いとかクソイタイっていうか」




ぎゃんぎゃんと喚くトド松。

私は少し…いや、すごく気分が悪くなっていた。




カラ松さんのことそういう風に言うなんて。


A「うっさいな!八つ当たりか!?」

気づけば私はトド松に反論していた。
トド松もまさか私がキレるとは思ってなかったのだろう。

ぽかんと口を開ける彼。

言葉に出したものの、怒りが収まらない。




私はもう一言ぐらい言ってやろうと口を開いた。


その時だった。

コツ…コツ…



誰かの、足音がした。

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サクラ - これのアフターストーリーが読みたいです! (2017年4月24日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
まかろ(プロフ) - 望 心己さん» ありがとうございます!更新(そして返信)遅れてすみません〜(>_<)頑張りますね! (2017年1月9日 22時) (レス) id: 94982d6870 (このIDを非表示/違反報告)
望 心己 - 面白いですね! 楽しかったです! 頑張って下さい! (2016年12月18日 16時) (レス) id: a64fa2085a (このIDを非表示/違反報告)
まかろ(プロフ) - 黒バイさん» カラ松「ああ、心配をかけたな。傷は負ったがなんとか生きてるぞ。」だそうです…!よかった!!(( (2016年8月8日 18時) (レス) id: 94982d6870 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - カラ松様!無事ですか!? (2016年7月29日 9時) (レス) id: dcb396dc31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まかろ | 作成日時:2016年4月30日 15時

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