さようなら〜チョロ松side〜 ページ16
『_________________________うん、ホントだよ？少しこじらせちゃったみたいでさ』
そう言って綺麗な、手入れの行き届いた自分の黒髪に手を伸ばし髪を指で解く姉さん。
そんな姉さんの笑顔はいつもより弱々しくて、儚くて、今にも消えてしまいそうだった。
チョ｢…………そっか。なら良かった。」
僕は姉さんに微笑みかけ、姉さんにゆっくりするように伝え部屋を出た。
_____________ねぇ、姉さん。
知ってた？
姉さんって、嘘をつく時、必ず髪を指で解くんだよ。
なんで、嘘をつくの……？
僕達じゃ、頼りない……？
不安に不安が積み重なって胃が痛い。
もしかしたらって思うと、胃が張り裂けそうになる。
姉さんの嘘は、昔から僕達を守るような嘘ばかりだった。
昔、サッカーをしてたとき、おそ松兄さんが蹴ったボールが近所では有名な雷オヤジの庭に入ってしまい、その直後、バリィインッ、という何かが割れた音が辺りを包み込んだ。
多分、雷オヤジが育てていた盆栽に当たってしまったんだろう。
さぞ怒られるだろうし、しかも、僕達がこれをしたのはあの時が初めてではなく、もう何回もしていた。
どうしようと６人で顔を見合わせていると、雷オヤジの家の中から、｢また松野さんちのガキどもかぁ！！？！」と言う怒鳴り声が聞こえてきて、皆で揃って肩を震わせたのを覚えている。
もう逃げられない。
どんなに怒られても、素直に謝ろう。と心に決め、謝りに行こうとした時。
｢……ん？お嬢ちゃんは確か松野さんちのAちゃんだね？」
盆栽を片付けている雷オヤジがさっきとは打って変わって優しい声でそう言った。
『はい、いつもお世話になってます』
聞こえてきたのは紛れもない姉さんの声で、僕達は更に焦った。
割ってしまったうえに、姉さんにもばれ、幻滅されてしまう、と。
｢ほんとに礼儀のなったお嬢さんだ。ところで、何の用かね？」
うんうん、と嬉しそうに頷く雷オヤジに、姉さんは驚きの一言を言ったのだ。
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スヌーピー君 - 終わるところが中途半端ではないでしょうか？笑 (2017年11月15日 9時) (
レス) id: f035aee28c (このIDを非表示/違反報告)
詩乃亜 - 終わりなの？ (2017年1月25日 18時) (レス) id: 1e2fe27012 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 面白かったです！ お姉さん、優しぃ… (2017年1月22日 20時) (レス) id: 9ceb3abf5e (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ先生 - 姉さぁぁぁぁんッ、良い奴過ぎるヨォォォォ！！！ (2017年1月20日 20時) (レス) id: 2041226d9a (このIDを非表示/違反報告)
霙 - いいお話ですね！文章が分かりやすくてイメージが頭によく浮かんできます！これからも最新頑張ってください！ (2016年10月10日 11時) (レス) id: 0f699349a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞希 | 作成日時：2016年5月4日 15時
