◆俺だけだろ...ｯｯ？！◇4【宮地清志】

love＊77 ページ19

宮地「くそっ…！」



もう少し…なのだが…


届かない





あの箱に肉とか入ってたならとるのもわかる。


けど、中あれだぞ？！


指輪！！とる意味ねえよ！？




宮地「に、肉がほしいか！じゃあ、買ってやるから！離せよごらあぁああｯｯｯ」




『ひっ』



ﾍﾞｼｬｯ





また、

俺の視界の下の方から鈍い音が聞こえた。





宮地「げっ……」




なんか腹が冷たいと思ったら



小さい女の子が目の前でうるうるとしてて



おそるおそる腹のとこ見たら



べっとりとチョコアイスが服にとびちってて…




『うわぁああああ…』



宮地「えぇっ!?;あ、え、ごめんっ、犬まてっ…泣くなよぉ……」



颯爽と走り去る犬と泣きじゃくる女の子を交互にみて



結局俺は女の子のほうに留まった…



この時、もしあの犬を追いかけてたら






『チョコ…アイス……』


宮地「悪い、新しいの買ってやるから、な？」




なんでこういうときの笑顔はひきつってしまうのか…



俺はその子が買ったという店にいき

アイスを買ってやり



満足そうな女の子の頭をぽんぽんと二回撫でたあとすぐに走り出した。





まだ…見つかるかもしれない…









.









.









.









.









くそだろ…






マジで…







町中走り回って…どれくらいたったんだろう






辺りは完全に真っ暗で




路地裏とか走り回ったり



いつも野良犬がうろついてるところにいって茂みを漁ったり




けど






みつからなからなかった。









.









.









宮地「最悪だろ…くそが….」





せっかく金ためて



鈴野の喜ぶ顔が見たくて




喜んでくれるのかとかわかんねえけど、



でも、俺なりに必死に決めたプレゼント








結局そのプレゼントをなくすとか









アホすぎて笑える。









てか、今何時だ。









時間を確認しようとポケットに手を入れた。









携帯、持ってきてねえ……









そうだ、コンビニいけば分かるか。









そう思って近くのコンビニに入って愕然とした。








11:48









宮地「マジ……か…」






鈴野は、公園で待ってるって言ってたよな。確か。





てか、俺が迎えに行くとか言っといて



２時間遅刻とか…









もう、鈴野帰ったよな




ごめんな鈴野







俺はフラフラした足取りで公園に向かった。

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