【あんスタ】貴方の愛を求めます５【朔間零】 (ページ26)

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日和と英智の睨み合いが続く中で、Aはその隙に生徒会室から逃げだした。

「あ～あ。英智くんのせいで逃げられちゃったね」

「僕のせいなわけないだろう。

君は昔からAに対して遠慮がなさすぎるよ」

英智がそう言えば、日和は面白おかしく笑みを浮かべる。

「最初は英智くんの彼女だっていうから、どんな子かと思ってちょっかいをかけようと思っただけだったんだけどね……

あまりにも普通の子で、逆に面白くてね。

当時の夢ノ咲学院にはあまりいなかった人材だし、何より凪砂くんも彼女のことを気に入っていたしね」

「相変わらず君たち二人は今でも仲良しなんだね」

英智はそう呟き溜息をついた。

「でも不思議だね。一度手放した存在を、英智くんが今でも大事に持っているなんて」

「……何が言いたいのかな？」

日和は英智の様子を見て確信したような笑みを浮かべる。

「ん～や、なんでもないね！

英智くんが誰と結ばれようがフラれようが、ぼくにはど～でもいいことだしね！」

「ハハハ！」と声を高らかに笑いながらそう言う日和に、英智の貼り付けたような笑みも崩れそうになっていた。