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『UNDEAD』と『紅月』による、前代未聞の対バン形式での勝負は、観客たちにはパフォーマンスと思われている。
『紅月』もはじめは『UNDEAD』が仕掛ける奇策に右往左往していたが、腐っても学院で最も権威ある常勝不敗のユニットの名は伊達ではなく、すでに対応してきていた。
しかしこの対バンで、『UNDEAD』は『紅月』に勝利するつもりで仕掛けたわけではなく、零たちを警戒し後に控えている『Trickstar』の存在を失念させることが目的だった。
そして、その目的は見事に達成される。
それに、蓮見はようやく気付いた様子だった。
「気付いたようじゃの、だがもう遅い。幕は開いた、新しい時代の産声が聞こえようとしておる。
もはや、誰にも止めることはできんよ。
我らの演目は間もなく規定の時間を消費しきって、終了する。
『前座』の芝居はお終いじゃ、こっからが本番じゃよ〜♪」
「くそっ、謀ったな！古狸め、これが貴様の策か！」
「クソ真面目な眼鏡くんにはちと難しかったようじゃが、もっと早く気付くべきじゃったの。
だが、もう終いじゃ。時間切れじゃのう？潔く舞台を降り、我らも夢ノ咲学院の生徒として、観客として……。アイドルの登場に、喝采を贈るとしよう。
策は成った。『本命』への引き継ぎは頼んだぞ、我らの同胞『２wink』よ！」
「「呼ばれて飛び出て、じゃじゃじゃじゃ〜ん♪」」
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2022年9月5日 1時
