今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:3,094 hit
小｜中｜大
百戦錬磨0-12 ページ12
私は、彼奴と同じように彼方の世界に移動することはできない。
だが、何もせずにはいられない。
私は、彼方に居る『もう一人の私』に宛てて、幾冊にも及ぶ、「本という名の手紙」を書いた。
それには、私のことは勿論、私の持つ「目の能力」や「憎悪」のこと、そして────
「私の子孫は絶対に神、妖怪である伊邪那美、伊邪那岐として生まれる」こと。
「2500代目の神が、全ての能力、25の能力を持って生まれる」こと。
「その全ての能力を持った子が其方の世界にいると、其方の世界の均衡が保たれない」こと。
其れ等を幾冊にも渡って書き留め、『掛ける』を使って彼方の世界に遺した。
これ以上、私に出来ることはない。
────────すまない…………
今更悔やんでも仕方がない。
そのことを知りながらも、私は心の中で謝罪を口にした。
ラッキー和菓子
おしるこ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月瀬こうめ | 作成日時：2018年3月14日 20時
