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二十四話 〜過去編5〜 ページ26

少しだけ、家族の話をしよう。

私の家族は、私を家族だとは思っていなかった。

理由は単純明快、この髪の色のせいだ。


家族は綺麗な黒髪なのに、私だけが真っ白。

アルビノかどうかは知らないが、この髪のせいというのは分かった。

あれだ。俗に言う虐待だ。

暴言、暴力は当たり前。

体裁を取り繕うため、常に長袖を強要された。

無視される日なんて無いほど。

それから守ってくれていたのが、お姉ちゃんだった。

それでも、子供は親の愛を求める。

私もそうだった。

親に見てもらうため、認めてもらうため。

勉強、運動、音楽、美術、文芸、料理etc.

そんなのは無意味だと分かるのに。

そのまま、家族はおにいちゃんたちに殺され、お姉ちゃんも殺されてしまった。

家族が殺されたと言うのは、別に悲しくは無かった。

ただ、お姉ちゃんの死が悲しかった。

お礼もできなかった。

今度、弓道教えてくれると約束したのに。

果たせなかった約束は、私の中に、後悔として居座り続けた。


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作者名:エル | 作成日時:2022年9月29日 20時

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