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砂浜で [主人公side] ページ10

私は術の力で神威島の空を飛び続け、砂浜にたどり着いた。
そばにはおんぼろの建物が建っている。

トンッ..と砂浜の上に静かに着地すると小さな砂ぼこりがたった。
本当にちっちゃい。
こんなものでさえも惨めに思えてくるから不思議だ。

「綺麗……」

ここの海はいつみても綺麗。
汚い心まで波で遠くまで運んでくれそうな……

私は三角座りをして遠くを見つめ過去の記憶をちょっとずつ思い返してみた。
…私はどうやら術で記憶を消されているみたいなので良く思いだせないけれど……

すると、遠くから一つの人の影。
…今は隠れる気にもならないや。

「…誰かいるのか?」

一つの人影から声が聞こえる。
私に話しかけてるみたいだ。
こんな気分だと頭の回転がとっても疎くなるから不思議で笑えてくる。

「…あ。」

「お前はッッ!」

見たことのある顔だった。
黒髪に緑の瞳。
ヒカルと同じの青い服。

「ヒカルと一緒にいた奴……」

私がそう言うと、黒髪は眉間にシワを寄せる。

「やはりあのときの女か。貴様、我が小隊員、星原ヒカルはどこにいる?」

「…あんたにはなにもわかんないよ…」

そういって私は少しほっぺたを膨らませた。
次何か言われたら何て返そう、そんな事を考えながら。

「………貴様のその格好…学園の生徒ではないな?」

「どうせ信じてくれないから教えない。」

「…もしかしてだ、神威島十不思議の1つ、クノイチ伝説の忍者だったりはしないか?」

私は耳を疑った。十不思議だか何だかの噂は真琴からちらっと聞いていたが、まさかこの頭の固そうな男からその話がでるなんて。

「その様子を見ると、図星のようだな。半信半疑でいたが、まさか会えるとは。」

「信じるの…?」

私がそう言うと黒髪はああ。と頷いた。
私はたんに、こいついつも誰かに騙されていると思った。

「…みんなヒカルみたいな性格なのかと思ってた。あんたはヒカルとは全然ちがうんだね。」

「そうだな。俺とヒカルじゃ全然違うかも知れないな…似てるようで全然違うんだ。」

黒髪はふ…と笑う。
ちょっとだけその笑顔が可愛い気がして…。
本当に少しだけ。

名前 [主人公side] 短い→←そんなに? [主人公side] 会話文多め



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星羅 萌*渚*(プロフ) - 作者ふらのさん» そうなんですか!!そのアプリ欲しいな←  (2014年3月19日 20時) (レス) id: 2f62fa648a (このIDを非表示/違反報告)
作者ふらの - 星羅 萌*渚*さん» ありがとうございます! 特殊絵文字のアプリで見つけました笑 お気に入りです♪(*´˘`*) (2014年3月19日 1時) (レス) id: 81f882bc8d (このIDを非表示/違反報告)
星羅 萌*渚*(プロフ) - 顔文字可愛い(( いえ、こちらこそ応援しています!一緒に頑張りましょうね^^ (2014年3月17日 19時) (レス) id: 2f62fa648a (このIDを非表示/違反報告)
作者ふらの - 星羅 萌*渚*@病み上がりさん» いえいえ〜!(*´˘`*) (2014年3月16日 23時) (レス) id: 7330717f03 (このIDを非表示/違反報告)
星羅 萌*渚*@病み上がり(プロフ) - 作者ふらのさん» ありがとうございます!!! (2014年3月11日 18時) (レス) id: 2f62fa648a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風羅乃 | 作成日時:2014年1月18日 23時

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