クノイチ…？？僕と婚約だと…？？【星原ヒカル・出雲ハルキ】タイトル変更しました

つまんないな。 主人公side ページ24

「今日からジェノックに転入する織野Aよ。」

あれから一週間、とりあえず真琴の術のお陰で神威大門に通うことになった私。
ちなみに苗字はもちろん偽名だ。
やっぱり大人数の人間の間は緊張する。
うまく話せるかもわからなくて、胸の辺りがほんのり痛い。

指定された席は、窓側の一番後ろ。
ハルキが斜め前にいるから、ちょっと安心だけど…。

(やっぱり大人数はキツいかなあ…)

今はスウガク？ジュギョウ？もう、訳がわかんない。
はっきり言って側の窓から逃げ出したい。

ハルキが心配して繁殖にこっちに振り向いてるみたいだけど、そんなことにも気が留められない。

たまに、文字を書いた小さい紙を渡してくれるが、あいにく私は文字が読めないのだ。
漢字なんて、ごもっともだ。

(つまんないな)

斜め前のハルキの髪が、風で揺れた。

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