依存 ページ7
｢…A、？｣
目を覚ます。
｢あの子なら近くの高台に行ったみたい、外の空気吸ってくるって言ってたけど…｣
｢…｣
ゆっくり立ち上がって、引き止めるアズを無視しその高台へ向かう。
彼女を見つけ、話しかけようとすると聞こえたのは楽しそうに笑う声
それになんだか、イラついた。
"あれ"があったら俺を見てくれないじゃないか、他の奴らと話ばかりして
Aは俺だけ見て、笑って、泣いて、怒って、
幼馴染でもたった一人の家族みたいなものだから
大切にしなきゃ、ね
＿＿＿＿
｢…あ、ると｣
名前を呼ぶと彼は手を外し、私の頬を両手で覆う。
｢ふふ、せーかい｣
未だ殺気は消えていない
鳥肌もたち、体は震え続ける。
｢…なに、？アズに聞いて…ここに来たの？｣
｢そ、起きたらいないから、心配した｣
頬を撫でる手は優しいけれどそこにだけ小さな何かが這っているかのようにゾクッとした。
｢何してたの？｣
｢…イズの記憶を見て、電話を｣
｢誰？誰と電話？声的に女の人だよね、でも男も…いや男も女も関係ない、その手貸して｣
｢え、ちょっと！！｣
私が拒むと或人は舌打ちをして私の義手を無理矢理取った。
そして連絡先をどんどん消していく。
｢やめて、やめてよ！｣
｢そんなにみんな好きなんだぁ…｣
笑いを堪えていても手は止めない
最終的に連絡先には或人のみになって彼は他に連絡先以外の要らないものを消し、イズの記憶が入っている映像ファイルに手を伸ばして＿＿＿＿
｢それだけは嫌だ！！お願い…！｣
消去ボタンは押さなかった。
｢…はい｣
義手を丁寧に私の腕に着けて、また殺気のこもった目を向けた。
｢っ｣
その恐怖に耐えかねた私の体は魂が抜けたかのように重たくなって土だらけの地面に座り込んだ。
同じように彼も屈んで顔を近づける。
｢次…俺以外の誰かに電話かけたり逃げようとしたら、どうなるか、分かるよね…？｣
｢あ、あぅ…と｣
舌が回らない。
前と違う、この時だとそのまま私の義手は壊していたはずだ。
…そんな事はどうでもいい
目の前の変わり果てた幼馴染に抵抗できず、恐怖心だけが私を支配した。
｢ん？なぁに…？｣
赤子を手懐ける手つきで私を抱きしめ、よしよし、と背中を軽く叩く。
それに私は手を回してしまった。
｢…いい子だね｣
この狂った未来はいつ、終わるんだ。
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花丸(プロフ) - 哭梨さん» 本編で或人がアークワンになってしまった時は驚きました笑 ロスから抜け出せない中、こちらの作品に出会えてよかったです！更新お疲れさまでした！ (2020年9月6日 18時) (
レス) id: f266018fa7 (このIDを非表示/違反報告)
哭梨(プロフ) - ベルモットさん» いやぁ嬉しいです！ありがとうございます笑 (2020年9月6日 13時) (レス) id: 8973bbcc5b (このIDを非表示/違反報告)
哭梨(プロフ) - 花丸さん» え、ホントですか！！？ものすごく嬉しいです〜！！私もまだロス中で← こちらこそ読んで下さりありがとうございました！ (2020年9月6日 13時) (レス) id: 8973bbcc5b (このIDを非表示/違反報告)
花丸(プロフ) - 或人が好きなので、最高でした！ゼロワンも終わってしまってロス中ですが、、、笑 この作品を書いてくださりありがとうございました！ (2020年9月6日 13時) (レス) id: f266018fa7 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説作品を読みました。ストーリー性が結構好みでした。次回も楽しみに待っています。 (2020年8月18日 21時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哭梨 | 作成日時：2020年8月11日 9時
