思いを ページ16
｢…｣
｢アイツのやつ、だな｣
｢これがないと色々不便だと思います｣
｢…届けに行くのか？飛電にいるんだぜ｣
｢…心配なので｣
＿＿＿
寝言を零したAを不破は眺める。
｢…夢を見てんのか、｣
｢…滅亡迅雷の侵入を確認、滅ではありませんが｣
｢亡か雷、だな｣
ドアが開き、義手を持った亡が現れる。
｢戦うつもりはありません、ただこれを届けに来ただけです｣
｢…Aの義手…どこで｣
｢恐らく滅達が戦闘を行った場所だろう｣
亡は不破に近づいて義手を渡した。
｢…つけてあげてください、本人は不便に思っているでしょうから｣
｢…おう｣
その時、ガタンと音がした。
｢…な、でそれ｣
Aが起きて義手を見て怯えている。
｢もっ、持って来ないでよ！！そ、そんな、気持ち悪いものなんて要らないの！！｣
｢でもこれがないと貴方は｣
｢….その義手がなければっ、私は普通の人間に戻れる｣
｢どういう…｣
亡が不破に渡した義手を見る。
｢…この義手にはヒューマギアと同じ通信機能を持ち、ゼアとも通信ができるのはご存知かと思います、ですがこれが普通のものと違うのは人の神経を繋げることで繋げた相手が悪意を思えば通常のヒューマギアと同じように腕だけではありますがマギア化してしまうということ｣
｢…じゃあ自分の悪意に反応してマギア化した義手が怖い、ってことか｣
｢私は、人間なんだから、｣
｢A｣
冷や汗をかいて蹲るAに亡は屈んで優しく問いかける。
｢貴方は何度も同じ世界を繰り返していると言いました｣
｢それを私達は聞いていただけで、実際に貴方が体験した苦労を知りません｣
｢けれど｣
｢そんな辛い事を乗り越えて、今ここに貴方はいるんです｣
｢何十通りも考えて考えて、考え抜いた貴方のその力で私達の手助けをしてください｣
｢辛いなら誰でもいいから吐き出して、溜め込んだら自分は何がしたいのか、何をすればいいのか分からなくなってしまうから｣
｢…それで全てすっきりしたら
彼に対する思いを会って言い残すことがないように、全部、全部、伝えなさい｣
彼女の目に亡が写る。
その目は黒く澱んでしまっていた目から
透明さを取り戻していた。
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花丸(プロフ) - 哭梨さん» 本編で或人がアークワンになってしまった時は驚きました笑 ロスから抜け出せない中、こちらの作品に出会えてよかったです！更新お疲れさまでした！ (2020年9月6日 18時) (
レス) id: f266018fa7 (このIDを非表示/違反報告)
哭梨(プロフ) - ベルモットさん» いやぁ嬉しいです！ありがとうございます笑 (2020年9月6日 13時) (レス) id: 8973bbcc5b (このIDを非表示/違反報告)
哭梨(プロフ) - 花丸さん» え、ホントですか！！？ものすごく嬉しいです〜！！私もまだロス中で← こちらこそ読んで下さりありがとうございました！ (2020年9月6日 13時) (レス) id: 8973bbcc5b (このIDを非表示/違反報告)
花丸(プロフ) - 或人が好きなので、最高でした！ゼロワンも終わってしまってロス中ですが、、、笑 この作品を書いてくださりありがとうございました！ (2020年9月6日 13時) (レス) id: f266018fa7 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 貴方様の夢小説作品を読みました。ストーリー性が結構好みでした。次回も楽しみに待っています。 (2020年8月18日 21時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哭梨 | 作成日時：2020年8月11日 9時
