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岩本「それによ、康二がやけにお前さんの事気に入ってんだよ」
目黒「へ？」
岩本「あいつ基本的に懐くの早ぇんだけどよ。どうも目黒は特段気に入った様子でな」
目黒「は、はぁ…」
岩本「お前さんがいてくれたらあいつも喜ぶだろうし」
目黒「…」
康二、あの狛犬の橙色の方だったか。
妙に馴れ馴れしく話しかけてきた彼の事を思い出す。
そういえば、あんな親し気に言葉をかけられたのは初めてだったなぁ。
岩本「…おい、」
目黒「え？」
すっと視界に影が差して、岩本の手が目黒の頬に触れていた。
目黒「…あれ」
岩本「辛かったよな、忌み子だ贄だって」
無意識的に零していたらしいそれを拭って、その大きい手を今度は頭の上に乗せる。
岩本「あの村、まだ贄だなんてやって…」
そうぼそりと呟く声も聞こえた。
岩本「お前さんがいいなら、俺たちは歓迎する。ただどうしても、出ていきたいって言うなら、…まぁ、それを止める権利は俺たちにはねぇ」
どうする？そう優しく聞かれて、選択肢なんて1つしかないじゃないですか、と返せば彼はまた笑った。
岩本「何か無理矢理言わせたみてぇだなぁ」
向井「めめ！めめきゅんここおってくれんの！？」
岩本「うわっ、お前さんいつからいたんだよ」
向井「あれ！めめきゅん泣いてる！照くんまた泣かせた！」
岩本「馬鹿野郎俺の所為じゃねえ」
向井「わー、めめ、怖かったなぁ？照くん、顔は怖いけど優しいねん許したって？」
見当違いのフォローの言葉に思わず、ふふっと声を出して笑ってしまった。
向井「めめ、笑った！」
自分の表情に一喜一憂する彼が、何だか面白くて。
距離感が近いのはどうにかしてほしいが、今はとりあえず不問にして彼の好意に少し甘える事にした。
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賭果(プロフ) - 初めまして、検索で見掛けてこの話のみ途中まで読んでいるのですが、ふっかさんがまさか…と思いました。その他のシリーズもぜひ、読んでいこうと思います (2020年6月14日 21時) (
レス) id: e86ba3e61e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - はじめまして。伍話の話がゆり組ー(≧∇≦)て感じがしてとても好きです。笑 これからも更新を楽しみにしています。 (2020年6月6日 20時) (レス) id: 2effd210bf (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - 新作おめでとうございます！全部面白くて読ませて頂いてます。今作は自担であるめめが最初の主人公っぽかったのでとても嬉しいです。これからも応援してます！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年6月1日 17時
