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向井「あーべーちゃん！」
阿部「何？」
向井「今日こそふっかさんのとこ、行こ？」
阿部「やだ！絶対やだ！」
少年の眠る部屋を出て、境内に出てみればまた性懲りもなく佐久間・向井が百々目鬼の阿部にちょっかいをかけていた。
宮舘は稲荷を頬張りながらそれを微笑ましく見ているし、渡辺は境内の池に浸かってその半身を魚のそれに変化させてくつろいでいる。あの野郎、また着物びちょびちょにしやがって。
阿部「やだ！！人間なんて碌な奴いないんだから！！」
佐久間「ふっかの事見たでしょ！あれが碌でもない人間に見える〜？」
向井「ぜーったい、被害者の方やで、あれ！」
阿部「でもやだ！」
岩本「おい佐久間、康二、あんまり無理強いさせるなよ」
佐久間「むぅ、仕方ないなぁ！じゃあ今日も佐久間さんとあーそびーましょー！」
阿部「包帯引っ張らないで…」
佐久間「ありゃ、あべちゃんの綺麗なお目目が見えちゃった。あ！さっき担ぎ込まれた子もめめって言うんだよ！」
阿部「半妖の子？」
佐久間「そー！」
向井「ほんなら！俺が遊びに行ってくるー！」
岩本「康二」
向井「何ぃ〜？」
岩本「これ、ふっかに渡してくんねぇか」
そう言って岩本は懐から可愛らしい包み紙を手渡す。
くんくん、と匂うと仄かに香る甘い匂い。
向井「金平糖？」
岩本「おう。本当は直接渡してぇんだけどな」
向井「大丈夫やって！いつかふっかさんも慣れてくれるって！」
岩本「ありがとうな」
パタパタ、と騒がしく奥の部屋へ消えた向井を見送って、岩本は溜息をつく。
宮舘「焦っては何も手に入らないよ」
岩本「うわっ」
いつの間にか背後にいた宮舘が、そんな岩本に声をかけた。
岩本「わかってる。けど」
宮舘「何があったかわからないとこちらも対処出来ないって、言いたいのかい？」
岩本「…お見通しだな」
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賭果(プロフ) - 初めまして、検索で見掛けてこの話のみ途中まで読んでいるのですが、ふっかさんがまさか…と思いました。その他のシリーズもぜひ、読んでいこうと思います (2020年6月14日 21時) (
レス) id: e86ba3e61e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - はじめまして。伍話の話がゆり組ー(≧∇≦)て感じがしてとても好きです。笑 これからも更新を楽しみにしています。 (2020年6月6日 20時) (レス) id: 2effd210bf (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - 新作おめでとうございます！全部面白くて読ませて頂いてます。今作は自担であるめめが最初の主人公っぽかったのでとても嬉しいです。これからも応援してます！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年6月1日 17時
