十五枚 ページ17
Aside
「っはぁ、やっぱアンタって噂通り変な奴っスね」
「噂通り髪眩しい奴だね」
「…キミ、友達いないでしょ」
キセリョ君の言葉に思わずむぎゅっと口を閉じ、後ろを向く。
その話題には触れるな、人にはな、言われたくないことがいくつかあるんだよ…わかりなさい。
「い、いるしー。私にくらい、一人、とか、その半分とか…」
「半分て、何の化け物スか!?いないんでしょ!言われなくてわかる!」
「お、おまっ、いるって言ってるだろこの駄犬!イキってピアスなんて開けんなばぁーっか!!」
「ダケンって何スか!!アンタこそイキって布団被ってんじゃねぇよ!ばぁかばーかっ!」
全力でしょうもない、ほんと小学四年生のような言い合いを二人でして、疲れてお互いむせた。
なんなんだ、この頃言い合い多くないか。朝もどこかのガングロと言い合いしたぞ…。
「…ところでキセリョ君…、君にお願いがあるんだけど」
「嫌っス」
「まだ何も言ってないです」
なんとも、きっとろくでもないお願いだろう、なんて思っているような目で見てくるものだから、私は一つ咳払いをする。
「ここにいる、猫のことを言わないでほしい」
「……は?」
「バレたらこの子達、どうなるかわからないし。もしバレて、どこかへ連れていかれるようなことになったら全部キセリョ君のせいだから。全責任押し付けるから」
「い、いや…は?なんかいろいろツッコみが追い付かない…」
「無い頭でツッコむ言葉考えても疲れるだけだから辞めといた方がいいよ」
「黙って」
私とキセリョ君って、正直今日あって喋ったのがはじめてなわけね。
私は当たり前だけど、彼私の扱い雑じゃない?なんか慣れてきちゃった?どんな慣れよ。
「…それだけ?」
「それだけ」
「…ふーん、そっスか。わかったっス。…アンタ、山梨さんだったよね」
「散々私をお化けだとか、変人だとか言ってるくせに名前間違えてたらマジで怒ってた」
なんかさわやかな笑顔を向けてくるものだから、思わず後ろに一歩下がる。
警戒するときは、敵から距離を取りましょう。
「山梨さん、やっぱ変だしうざいし、よくわかんない布団お化けだけど」
「ねぇねぇ私達今日初めて喋ったけど凄い言われよう何だけどぉ、ねぇー」
「人を第一印象で決めるのは、やっぱ駄目っスね」
じゃあ俺は行くんで、何て言ってキセリョ君は颯爽と去って行った。
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こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!!(好き) 少々お待ちをっ! (2020年5月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!(お前は早すぎんだよ) (2020年5月21日 22時) (レス) id: 1be42be6d7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!そのお言葉嬉しい限りですうう!ほんとに更新遅いですが頑張ります! (2020年5月13日 15時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 応援してます!(短くてすみません()) (2020年5月13日 14時) (レス) id: d0b41bf1bc (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 手越さん» リメイク前!?大昔から…!あの時は本当に…ちょっとお恥ずかしいwありがとうございます!ぼちぼちですが頑張っていきます! (2020年5月13日 14時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年7月20日 12時