心に雨粒を。 (ページ3)

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○Kise Ryota ページ3

モテるって羨ましいよ

「Aっち！」

『ばっ、バカっ！黄瀬』

後ろから抱きついてきた君に、照れ隠しをするしかなくて

そんな君にこうやって好かれることも、周りに嫌われらるから嫌だとか思ったことないよ

ただ、仲良かった友達に裏切り者なんて言われたときは困ったな。

親友と思ってたのは私だけだったみたいだ。

黄瀬涼太は私からすれば手の届くはずのない存在で

なのに…こう話せるのはすごいことだ

一つ問題点とすれば君がモテることだよ

彼はモデルでバスケも上手くて

女子から人気がある

そう。私の親友は彼が好きだった

応援してあげる…

って言ったのは私で、彼女の笑みを見ることが好きだったから出来ることは沢山したのに

あの黄瀬の一言でこの関係は崩れた

「…俺は…Aっちが好きなんス」

それを、女子の告白を断る時に言う奴は普通居ないだろう。

まるで私の友達を居なくさせようとしてるみたい

まあ、好きな人と友情を天秤にかけてしまえば、

勝つのは恋だとわかったものだけどね

「構って」

猫耳が生えたように抱きついて可愛く言うこいつは

『えー』

どうせ。確信犯なんだ

わかっててあんなこと言ったんだ

「Aっちしか俺を触らせないんスから…」

沢山構って？_______

彼のお願いには流石に私の心臓も負けてしまうみたいで

『はぁ…わかったよ、涼太君。』

名前を呼んであげれば、彼の顔がほころぶこと知ってるのも私なんだ

気づいたら好きになっていたのなら

仕方のないことなんだ

結局私だって、あの子より君をとったのだ。

「撫でて」

その顔みたら私は君のためになんだって出来そう

なんてね？

『しゃーないな』

結局、君に束縛されていたことにも気づかない私は

鈍感ってだけじゃすまないな。

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@黄瀬君×確信犯