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ぼーる55 ページ6
「……うん、ありがと」
「…おう。また沢村からボール飛んできたら絶対ぇ取ってやっからよ!」
歯を見せて楽しそうに笑う倉持。
たった一言のために、違うクラスの私に会いに来てくれた倉持。
なんだか泣きそうになって、ふっと目を細める。
……そして、気づいた。
――『あの頃からずっと……俺にはおまえが、眩しいよ』
きっと今の私は、あの時のあいつと同じ目をしてる。
これが……まぶしいって、きもち。
そっか。私は、倉持が眩しいんだ。
……それくらい、すきなんだ。
――そして、それは。
「(あいつも、それくらい……わたしのことを)」
そこまで考えて、ふるふると頭を振る。
成宮鳴が私のことをどう思ってようが、関係ない。
私は倉持が好きで。成宮鳴と結婚することが決まっている、ただそれだけ。
「…うんっ!絶対ぇ取れよな!」
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作者名:早乙女みんと | 作成日時:2018年4月14日 13時