230話 ページ34
俺らの冬が終わった
「…」
目を閉じたら思い出すのは、試合終了のブザー
大勢の拍手
テツの嬉しそうな顔
痛いほど胸を刺激する全てのシーン
「…青峰くんっ」
あー、ここにいた！なんて学校の体育館裏まで走ってきて
「なんで会場から1人で学校帰ってきちゃうの！！」
プリプリしながら揺れる髪の毛に、あーさわりてぇなんて思って
「テツくんたちも会いたがってたのに！」
俺は今1番聞きたくない名前に一瞬顔を曇らせた
「…負け犬が合わせる顔なんざねぇよ」
なーんーでーそういうこというの！と俺の横にさりげなく座ったさつき
…いい匂い
「テツくんだって、…10回やったら9回負けますって言ってたし」
「神様しか知らないことだからそんな落ち込むことないよ」
いいアドバイスしてくれてんのかもしんねぇけど、テツって言葉で台無しだわ
「おいさつき」
俺の冷たい声に少し驚いてこっちを見る桃色の瞳
「次テツって名前出したら罰金」
「えーーーー！！！なんで！？」
俺はあくびをしてその場に寝転んだ
「彼女いんだからやめとけよ」
その言葉にピクリと反応した背中
やべ、今のはいっちゃいけなかった
彼女がいても関係ない、よな
あー俺最低だわ
「…大ちゃんはさ、」
いきなり呼ばれた懐かしい名前に、少し反応してしまった
俺の角度からさつきの顔は見えない
「…本当に好きな人に好きって言えない人、どう思う？」
予想外の質問に、あ？？と返事をする俺
「あーーー…黄瀬みたいな？」
かったりいな、と一言付け足すと、小刻みに震えるさつきの背中
やべ、泣かせた？
テツに彼女ができたから、もう好き好き言えなくなったってことか…。
俺は静かに体を起こして、さっきの顔を見た
少し潤んだ瞳、半開きの潤った唇
「…なぁ、」
潤った瞳を少し見開いて、唇が、なに、と動いた
深呼吸して、目を逸らさずに、
「俺にしとけよ」
甘い声で、さつきにささやいた。
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葵 - 私は三推しの青峰を友達に奪われましたまじで最悪なんですよ？ (2021年12月19日 12時) (
レス) @page32 id: a5167809cb (このIDを非表示/違反報告)
葵 - ( ノД`)…大輝が桃井と嫌だ( ノД`)…青桃嫌だ( ノД`)… (2021年9月2日 12時) (レス) id: 0028bf96c7 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - Mさん» ありがとうございます(´；ω；`) (2020年11月3日 9時) (レス) id: 20e8fe3349 (このIDを非表示/違反報告)
M - 更新待ってます！！！頑張ってください。大好きです(*´∀｀*) (2020年11月2日 20時) (レス) id: af70b25253 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 沢さん» ありがとうございます！これからも全然続いていくのでぜひぜひお読みいただけると嬉しいです！ (2020年11月1日 20時) (レス) id: 20e8fe3349 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年10月30日 21時
