212話 ページ16
メンバーチェンジであっちも黒子くんを入れてきた。
こっからが勝負…か。
66対77…
黄瀬くんのパーフェクトコピーでだんだん縮まる点差
焦った火神くんが、プッシングをして思わぬフリースロー2本を獲得。
81対79
「…逆転っ！！！」
誰もがこの時点で海常の勝利を確信しただろう
インターハイで青峰くんとの大事な場面で仲間を頼って止められた過去を持っているのに、黄瀬くんが自信を持って笠松先輩にパスを出した
それにも涙が出そうになった
もう、4秒しかない、のに、
「…火神くん、何で、もうゴールにいるの！！」
すかさず追いつく黄瀬くん…
黒子くんは後ろにいる、どうするのか、もうパスには間に合わない
ドガッッという鈍い音がして、火神くんはゴールにボールを叩きつけた。
それを受け取る黒子くんと流れるようなファントムシュート。
ビーーーーーーーー
80対82
…負けた
黄瀬くんは笑顔で黒子くん達に挨拶していて
「二度も勝ちやがって、捨て台詞も出てこねぇッスよ」
「強かったです。試合には勝ちましたが、黄瀬くんを止めることはできませんでした」
そんな会話をする彼らは、とても眩しくて輝いていた。
パチパチとなる拍手
「また来年勝負ッス！！」
握手をする彼らが滲む
泣いちゃ、ダメだ
頑張ったのはわたしじゃない
「Aっち」
必死に下を向いて、上を向くことができないわたし
「…俺を止めてくれてありがとう」
あったかい言葉、だけど、…涙が出るからやめてほしい
「…っ、」
後ろからは頭を掴まれた感覚
「いっつも強がって俺らを引っ張ってくれてたからな、お前の涙見ると、俺らのこと信用してくれたんだなって安心するわ」
笠松先輩の優しい声
黄瀬くんの足元に、ポタポタ垂れる水滴は汗なのか涙なのか…
黄瀬くんが向きを変えようと足をついた瞬間、動きが止まった
わたしが咄嗟に顔を上げると同時に笠松先輩が黄瀬くんにタオルを投げた
黄瀬くんの肩を抱えて、「…たく、そんなみえみえの痩せ我慢しやがって」なんてつぶやいて
「モデルはできても役者は無理だな」
その笠松先輩の言葉が引き金になって、黄瀬くんの目からボロボロ流れる涙
わたしはそれにつられて泣かないように、天井を見上げた
頬を伝う温かい雫
黄瀬くんが、勝ちたかったッス…と震えた声でつぶやいた
私たちの、先輩との大会が終わった
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葵 - 私は三推しの青峰を友達に奪われましたまじで最悪なんですよ？ (2021年12月19日 12時) (
レス) @page32 id: a5167809cb (このIDを非表示/違反報告)
葵 - ( ノД`)…大輝が桃井と嫌だ( ノД`)…青桃嫌だ( ノД`)… (2021年9月2日 12時) (レス) id: 0028bf96c7 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - Mさん» ありがとうございます(´；ω；`) (2020年11月3日 9時) (レス) id: 20e8fe3349 (このIDを非表示/違反報告)
M - 更新待ってます！！！頑張ってください。大好きです(*´∀｀*) (2020年11月2日 20時) (レス) id: af70b25253 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 沢さん» ありがとうございます！これからも全然続いていくのでぜひぜひお読みいただけると嬉しいです！ (2020年11月1日 20時) (レス) id: 20e8fe3349 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年10月30日 21時
