夢 ページ25
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ASHIELD
どんな代償が付くかは分からない。
だけど…お姉様のため。
「ふぅ…花は煌く、魔法の花。
蘇らせろ、過去の夢。
”ビューティフル・フラワー”(美しき花)」
そう言った瞬間黄色のガーベラが出現した。
「アカルイ…?」
「…ッ…」
ブロットが……
頭が割れそ…………
「A!!!ベリー先生!!!」
大きく叫ぶルカの声を最後に、私は深い眠りに落ちた。
ルカSHIELD
Aがベリー先生のオーバーブロットを止めた。
その代わり、一週間たった今も目を覚まさない。
ベリー先生は目を冷ましたけど、実家に帰っていった。
「…君は巻き込まれ体質だね」
そう届くはずのない言葉を彼女へ渡す。
「…俺、Aが居ないとなんにも出来ねぇよ」
ぽつりと本音を溢してしまう。
「…ふふ、ルカなら大丈夫だと思うけどね」
「A!?大丈夫かい?」
「えぇ、大丈夫よ」
「それなら良かった…
あ…あとさっきの言葉遣い聞いた…?」
もしかしたら彼女に嫌われてしまうんではないか、という思考が頭によぎり冷や汗が出てくる。
「?えぇ、聞いたわよ」
「失望したよね…?」
「ふふっ、面白いことを言うのね。
そんな訳無いじゃないの」
「え…?
だって昔、紳士的な人が好きだって…」
「あら、そんな時期もあったわね…
今はね、好きな人になったタイプなの」
今は居ないけどね、と妖艶に笑うA。
「…そういう所だからな、A」
「口調、戻ったのね」
「…お前のために紳士的になってたのに」
「…ふふ、ありがと」
そうやって心底嬉しそうに笑う所に惚れたんだよ、ばーか
「口調、前に戻しても嫌いにならない?」
「勿論」
「じゃあ二人のときだけ戻すわ」
「分かったわ」
少し気が楽になったかもな。
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作者名:りあ | 作成日時:2022年5月27日 19時