高校 3 ページ8
病院へ行くと、妹さんの病室の前の廊下の椅子に真ちゃんがいた。
「真ちゃん……手術は！？」
「…………」
俺の声すら届いていない。
ただずっと目を、閉じている。
真ちゃんの頭の中は今、妹さんのことでいっぱいなんだろう。
「緑間さん！ 成功しましたよ！」
そう言いながら、妹さんの主治医が駆け寄ってきた。
真ちゃんは顔をあげ、目を見開き、見たことのないくらいの笑顔を浮かべていた。
「真ちゃん、おめでと」
「高尾……？」
いつからいた、というような顔をした。
だがそれも一瞬。
すぐに笑顔になった。
「ああ。……お前のおかげだ」
「へ……？ 俺、なんもしてねーよ？」
「いや……。あいつが病気になっても、俺が変わらず学校へ行き、部活に行けたのはお前のおかげだ」
なんで……。
気付いたら、涙が出ていた。
なんで、そんなことサラって言えちゃうんだよ……。
これが噂の、デレってやつなのか？
「俺は決めた。俺は絶対に……医者に、なる」
それ、小学生のときから決めてたんじゃなかったのかよ。
そんな風にツッコむのは、野暮だろ？
だから俺は、こう言った。
「お前ならなれるぜ、真ちゃん」
＿＿＿＿けど、真ちゃんの夢は
叶うことは、なかった。
真ちゃん、ごめんな。
なんで、俺が生きてて、真ちゃんが死んだんだよ。
なぁ、誰か……
誰か、教えてくれよ。
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りょーき(プロフ) - りくさん» ごめんなさい。見つけられなかったので、入らないかもしれません。 (2015年11月13日 23時) (
レス) id: 6b0ee526d9 (このIDを非表示/違反報告)
りく - りょーきさんはるひのはいるんですか？ (2015年11月13日 23時) (レス) id: 0d6fbfb7a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りょーき | 作成日時：2015年11月4日 23時
