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「お前、１０番...？」
私に向かって話しかけてくる男の子の声に振り返ると
「...えっ！？！」
＿＿＿＿＿
嘘でしょ。
ちょっと待って...
ちょっと...え...
正直、一緒に行く男の子なんて誰でも良かったけど
１人だけ嫌な男の子がいた。
もちろん、
火神大我くん。
火神くん以外ならとりあえずいいや...なんて思ってたけど
今目の前にいるのは
赤髪と黒髪の２色に分かれた髪色と、高身長が目立つこの男。
火神くんだった...
「え、そうなんだけど..もしかして火神くんも１０..番？」
「おう」
そう言って相変わらず冷たい声と態度で私に接してくる。
...けど、言動と行動が合ってないところも相変わらずで
そう言いながらも自分が引いたであろう１０番の番号札をこっちに見せてくれてる。
本当なんなんだろうこの人...
悪人の癖に何か憎めないし...
「あ、本当だ..えっと、ごめん私めっちゃくちゃお化けとか苦手で暗いところも苦手だからお化け屋敷とかムリで...その、迷惑かけちゃうかもしれないけど、ご..ごめんね！」
なんとか言葉を交わし、お化けが苦手なことだけを伝えた。
するといつも通りの冷たい声で
「別にいいけど」
っという火神くん。
いつも隣の席に座っているけど、入学した初日以外話してないし
「別に」とかなんとか言って冷たくされてきのに
今の「別にいいけど」は心なしかとても優しく聞こえた。
...気のせいかな..
”火神くん＜お化け”の方が怖いからそう思っちゃったのかな...
優しいわけないこの人、悪人だし...
けど、よりによって火神くんなんて本当についてない...
あぁ..私やっぱり加恋になりたい........
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作者名：RIERU | 作成日時：2020年10月27日 9時
