18話 ページ18
会場にて新協学園にはセネガルからの留学生が居るわけで。
遅れてきた彼は全体的に長く見えた。
「ふふっ」
「何が面白いんですか？」
「なんでもないよ」
そう言いながら、ボールを左手で持って口元を手で隠す後藤は愉快そうだった。
そんな時だった。
「そう言えばお宅ら、海常に勝ったってマジ？」
「練習試合っスけど」
「なーんだ、思ったよか大した事ないんだ。
“キセキの世代”って」
その一言に日向や火神、黒子が顔を顰めた。
「キセキの世代、負け。
そいつらに勝つために呼ばれたのに、そんなガッカリだよ、弱くて」
そう言ってお父さんが動き出した時だった。
「ダメですよ僕。子供がコートに入っちゃ」
お父さんに黒子が子供と間違われたのは。
「ブッ」
伊月が後藤の脇腹を突いたが、後藤はスミマセンと謝って顔を逸らした。
「……選手？」
だがお父さんは黒子がユニフォームを着けてることに気がついた。
そのまま持ち上げた黒子を下ろす。
「あんな子供居るチームに負け？
キセキの世代って皆子供」
「ふっは」
一連の流れを見てた誠凛メンバーは全員が後ろで笑っていて。
火神に至っては倒れ込んで床を殴っていて、
後藤も膝から崩れ落ちてマナーモードになっている。
「正直、色々イラッと来ました」
その瞬間、何をどう思ったのか伊月と小金井が佇まいを直したところで、火神も立ち上がる。
「何気に負けず嫌いなとこあるよなお前」
「んでぇ、天才の後藤Aさんはどうなんですかねー？」
「いや、実際子供だし、未成年なんで」
「そうじゃねぇよ！！」
火神はシャツを脱ぎ捨てると、宣言した。
「んじゃまぁ、子供を怒らせると結構怖いってこと、お父さんたちに教えてやるか！」
その時、リコは後藤に寄った。
「どうする？出る？」
「第4クォーターだけ出ますよ」
「何それ……」
「ちょっとお父さんに面白いところ見せてあげたいじゃないですか。
本当のキセキの世代の恐ろしさ、ってまで行かないけど、ちょっと遊んであげますよ」
これは、天才に売られた喧嘩なんで。
とベンチ選手を怖がらせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 310人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美園(プロフ) - 更新ありがとうございます！めっちゃ好きです (1月2日 18時) (
レス) @page42 id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！続き待ってます！！ (12月27日 10時) (レス) @page41 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
メンヘラ君。(プロフ) - 夢主君かっこいいですね!更新楽しみにしてます!無理せず、がんばってください! (2023年3月31日 22時) (レス) @page10 id: 49ed8a4d79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：塩こんぶ | 作成日時：2023年3月18日 23時
