８話 尾行は通じないってのがオチ【蔵人】 ページ9
冬休み終わっちゃうから
そろそろ結果出さないとねぇ。
必殺！モブ気配殺し！！
(全ての気配を殺し、潜伏する技。)
これで煩わしい人間関係を回避してきた事山の如し！
まぁ早い話が尾行ですよ。
警視庁の出入り口からノコノコ出てきた風見さんに
ニヤついた顔は止められなかった。
車移動じゃなくて電車なとこを見ると何かあるな。
距離は近すぎず遠すぎずを保って付いて行ったら。
「！！！」
思った通り降谷さんとすれ違いながらボソボソしてた。
風見さんが伝えた内容はどうでも良い、興味ない。
今度はあなたに付いて行きます！
モブ気配殺ししながらコソコソ付いてってるんだけど。
「俺に何か用か？」
「わーお。」
角曲がったら待ち伏せしてた。
「君は、この前の？」
「必殺技破られたのハジメテー。」
ちょっと警察官舐めてたなー。
「必殺技？よくわからないが付け回すのはやめてくれ。」
「連絡先くれるなら喜んで！」
「ハァ・・子供の遊びに付き合ってる暇は無いんだが。」
「子供ねぇ？」
「大学生だろ？親の脛かじって生きてるうちは
子供だと思うがな。」
「親の脛か。まぁ保険金も脛っちゃ脛か。」
食い潰さないよう結構気ぃ使ってんだぞー？
「は？保険金？」
「何でもない。要は自立してれば大人だと？」
「一般的にはそうだろうな。」
「それは金の面で？」
「何でも良いが、他を当たってくれないか？」
「全力で当たって砕けたらやめます！好きです！」
「俺男なんだが。君も・・男だよな？」
「それが何か？」
渡したところで無駄だろうけど。
携帯番号とアドレス書いた紙を。
ぱんっ！ さっ！
目の前で手を鳴らしたら攻撃される！
とガード体制とった降谷さんのポッケにぽいちょ。
「いつでも鳴らしてね！お疲れ様でしたー！」
「あ！オイッ！」
突っ返される前に逃走。
追いかけて来てくれるかな？！
ってのは振り向いてがっかりしたって言えば
わかるでしょ？
しかし、親仕込みの気配殺しを看破とは。
ますます興味が出てきたなー！
最近鍛錬もサボってたから腕落ちたかなー。
またモブの練習しよーっと！
小さい頃たまーに帰ってきた親父と隠れんぼして
気配殺しすぎて親父の職場仲間呼ばれたのは
今となっちゃいい思い出だなー☆
そんな俺を見つけるなんて、
どんだけ気ぃ張ってんだろう。
それを少しでも和らげられたら良いなぁ・・
なぁんてね。
９話 もっと話していたかったのに 【作哉】→←7話 人の両親の死因とか聞くか！？【作哉】
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