カラオケなう!!! [カゲプロ]←ギャグですww Part2!! (ページ33)

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番外編、俺とお前ページ33

キド「＿＿＿＿バカ。」

こんないきなり部屋を出て、みんなを困らせてしまうよな。

なんて、団長としての責任も忘れずに、俺はカノのことを考える。

カノ。キサラギの言ってた通り、あの曲はカノになんとなく似てた。

あいつは昔から何でも一人で抱え込んで、俺達を頼ってくれない。

『誰も去って行かないように、戦い続けよう

汚れきっていた感傷を塞いで、生きていくよ

自分だけ殺すのさ＿＿これからも』

カノが歌っていた歌詞が頭の中を回る。

本当は誰よりも優しくて、仲間思いのカノ。

嘘をつかないと生きていけない所まで追いやられてしまったカノ。

＿＿自分のことが嫌いなカノ。

『もっと、俺達を頼れよ＿＿!!

俺はお前が心配なんだ、そのうちお前が壊れてしまいそうで＿＿怖いんだよ!!』

過去の記憶が頭をよぎる。

俺は＿＿お前が＿＿!!

「キド!!」

安心する声、大好きな声。

「カノ＿＿!!」

カノ「もー、いきなり部屋を出ちゃったからみんな心配してるよ!!

ってあれ＿＿なんで泣いてるの⁇」

俺は泣いていたらしい。そっか、それだけ俺はきっと＿＿

カノ「キド、どうしたの⁇」

キド「さ、さっきの歌っ＿＿カノに似てて＿＿いつか自分を犠牲にして、消えてしまいそうな気がしたからっ＿＿うっ＿＿お願いだから＿＿消えないでっ＿＿!!」

もうダメだ。きっと止まらない。

顔を手で覆って、流れる涙を必死に拭き取る。

気づいたら、カノに抱きしめられてた。

キド「カノ⁇」

カノ「大丈夫だよ。ずっと一緒にいるよ。僕はキドが大好きだもん。」

その大好きって言うのは＿＿きっと幼馴染としてなんだろう。

鼻をすするのに必死だったから、聞けなかった。

カノ「心配かけちゃってごめんね。大丈夫だよ。僕は消えないよ、ここにいるよ。」

キド「うぅ＿＿」

涙がやっと収まってきた。

カノ「ほら、もう泣かないでよ。可愛い顔が台無し。」

カノがしゃがんで、俺の涙をその細い指で拭ったから、顔が赤く染まった。

カノ「あ、赤くなった。可愛い。」

キド「ばかっ!!」

カノ「もう大丈夫⁇」

キド「大丈夫だ。先に戻っててくれ。」

カノ「りょーかーい。」

背を向けて歩き出したカノの背中に、そっと呟いた。

キド「ありがとう。」

言っておきながら、聞こえていないことを願い、俺はトイレへと向かうことにした。

えんど☆