【黒バス】水曜日の放課後、図書室で。Part 2 (ページ5)

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第51話** ページ5

「こいつ俺らの連れなんだけど？」

「それに水嶋っち狙うとか…本当ライバルばっかで困るっスわ」

「大丈夫ですか、水嶋さん」

「黒子くん…！！ありがとうございます」

「あれ？！水嶋っち俺らは？！」

「オイオイ…随分と舐められてんなぁ…？」

「はっ…いいぜ別に
じゃあバスケで勝負してやるよ」

とあの連中達5人は愚痴愚痴言いながら、私達四人に睨みをきかせながら言葉を吐いた

「上等です」

「5対3でいーぜ
かかってこいよ」

「…私審判します」

試合開始、と火神君たちと、ヤンキーっぽい高校生達を交互に見ながら言う

黄瀬くんの、相手の得意な分野でも見ただけで真似できる…否、それ以上のオリジナルなコピー

黒子のどこから出るかわからない神出鬼没なパス

火神くんの強烈な、まるで虎のようなダンク

と試合の方向は一方的なもので、相手の人たちの自信を奪い、瞬殺した

あの人たちが倒れこむまでも点を決めまくり、試合をしていた当の黄瀬くん、黒子くん、火神くんと、試合の審判を行っていた私の四人はコートの外のフェンスに移動していた

「ったく…お前は何してんだよ…」

と、特徴的な眉毛を下げた火神くんが私に向かいため息混じりに言った

「…私は本当のことを言っただけです」

と口をとんがらせて言うと、火神くんはさっき以上に深いため息をつき、ポッケに突っ込んでいた左手で頭をポリポリとかきながら

「本当馬鹿正直だよな…」

と言う

「火神くんには言われたくありません」

と、私は強気な顔で10センチほど上にある火神くんの顔を睨みつける

「じゃっオレはそろそろ行くっスわ

最後に黒子っちと一緒にプレーもできたしね！」

と、一連のやりとりを見ていた黄瀬くんが口角をにぃっと上げた

その笑顔は、とても輝いている笑顔で、どこか寂しそうだった

「あと火神っちにもリベンジ忘れてねっスよ！
予選で負けんなよ！」

と黄瀬くんは少し歩いたところで振り返り、私達に向けて振った手をポッケに突っ込んだ

「火神っち！？」

と、独特のあだ名に慣れていない火神くんは同じ言葉を何度かも繰り返していた

「黄瀬くんは認めた人には「っち」をつけます」

黒子くんはよかったですねと言葉を付け足して火神くんに言う

「やだけど！！」

それを見届けた黄瀬くんは、一歩一歩、夕焼けで茜色に染まった公園の出口へと目指して歩いた