【シンタロー】 少女は疲れました。【カゲプロ】

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ドアノブを回し、母の部屋に入る。

この部屋に入ったのも、もう大分と昔の事のような気がする。

お説教される時も、いつも自分の部屋だったりしたような気がします。


「…何をしていたの」

母が口を開いた。

「時間内に帰って来なかったら、大事になるって、耳にタコができる程言ったはずだけど」

ー言わなきゃ、言わなきゃ。

私は拳を作りぎゅっと握りしめると、決心をしたように頷いた。

ー1人だ。でも、独りじゃないんです。

「…私、この家を出ようと思います。

…っ、その事を、伝えに来ました！」


はっきりと母の目を見る。
母は目を見開き、口をあんぐりと開けてこちらを見ていた。


「本気で言ってるの？」

小刻みに震えて母は言った。

「本気です。」

まっすぐに母を見つめると、母は見た事のない顔で私を怒鳴り散らした。


「今まで私がどんな思いであなたを育ててきたと思ってるの！？
あなたを教育するのにどれだけのお金をかけたと思ってるの！！
なんて親不孝な娘なの！！」

「こんな時だけ親になったつもりで居るんですか！！」

気が付いたら叫んでいた。
あれ、こんなに叫ぶつもりなんて
無かったはずなんですけど。

あーあ、誤算ですね。

「あなたが懸命にお金をかけて育ててきたのは娘ではありません。
ただの商売道具です。そうでしょう？

教育費の何倍も働かせて、自分は優雅な毎日を過ごすご予定なのでしたよね？

…あなたから愛を頂いた記憶は、残念ながらありません。」


悲しそうな顔で、私は笑った。

母の顔は、何だか滑稽に見えた。


反抗期ですね、自分も。


「っ、そんな事、あの人が許すはずないでしょう！？」

「お父様の事ですね。
貴方の望んでいた娘も、将来の跡継ぎも、ストレス発散には丁度いいおもちゃも、この家には何も残っていませんと、お伝え頂ければ幸いです。」

「あなた、自分が何を言ってるかわかっていないでしょう！？」

「あなたには、長い年月の間、本当にお世話になりましたね。」

最後には、皮肉を言える程の余裕を持っていた。


私は、悪い子ですね。よくわかりました。

「巣立ちには、少し早いかもしれません。

ですが、どうぞ温かく見守ってください。

ー愛していますよ、お母様。
肉親であるあなたを。愛しています。」

心にもない言葉の残酷さを、私は知っている。

本当に酷い子だ。
反抗期にこんな事して。

でも、私はきっと後悔しないだろう。

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• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

今日のラッキーパーソン

カノ、キド、セト！ラッキー今日は孤児院ぐｍ((

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