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三途は、
未だ信じられないと言った表情を浮かべながら、
首領の部屋へ向かった。




部屋には確かにAがいて、
マイキーのベッドで寝るなんて、
ふてェ奴だな…と思いながら、
言われた通り、起こさないよう静かに抱き上げた。





春 「…は?チッ…、軽ィなァ。
ったく、食えって言っただろーが。」





小さく呟いた声は、勿論寝ている彼女には届かない。











そして、1人屋上に残った梵天首領は、
呑気に寝ている彼女の顔を思い出し
笑っていた。






万 「……また寝られたら迷惑だから
次はアイツの部屋で飲むか。


そのために用意させたんだしな。」






そう。
最後の差出人不明な贈り物である
美しいカップのセットは、
この男が部下に贈らせた代物。




そこまでするほどに佐木Aのことを気に入った
その理由が、
彼女の能力の高さだけではないことに
彼はまだ気付いていない。















Aが目を覚ますと、
何故か自分の部屋に戻ってきていた。




『あれ…、万次郎君と、一緒にいたはずじゃ…。
夢だった…?


……あ。夢じゃ、ないな。うーん…。』




夢ではない。
万次郎君にホットミルクを作ったとき、
少しだけ袖にハチミツをつけてしまって、
その跡があった。





『……次はいつ、会えるかな…。』





Aは、彼を可愛いとは思いつつも、
あまりの血色の悪さと細い身体、
そして大きな目の下の隈に、
彼の身体を心配していた。





しかし、彼は気軽に会いに行けるような相手ではなく、
Aは、自分からはどうすることも出来なかった。





ただ、また会えたら、
彼がまた飲みたいと言ってくれたら、
いくらでも温かい飲み物を淹れてあげたい。


飲み物じゃなくてもいい。
食べたいものを教えてくれたら、
それを作らせてくれるなら、
作ってあげたい。
そう思っていた。

催花雨→←.



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きりん。(プロフ) - 紫月_siduki??_さん» がんばります!ではでは(^^) (2022年11月15日 17時) (レス) id: 8c61cff3a5 (このIDを非表示/違反報告)
紫月_siduki??_(プロフ) - 頑張ってください(ง •̀_•́)ง (2022年11月15日 17時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月_siduki??_さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!このコメント欄でのやり取りを繋がってるって言うのかな?疎くてすみません…(^_^;)今作も楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2022年11月15日 16時) (レス) id: 8c61cff3a5 (このIDを非表示/違反報告)
紫月_siduki??_(プロフ) - いや…すきで読んでるんで!!!キリンさんとは…本当に繋がりたいです((繋がってるのかな、? (2022年11月15日 16時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月_siduki??_さん» 紫月さん、こんにちは。ありがとうございます。お手隙な時にでも、気軽にお読み下さると嬉しいです! (2022年11月15日 16時) (レス) @page23 id: 8c61cff3a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん。 | 作成日時:2022年11月5日 18時

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