家出、助けます。【梵天】

催花雨 ページ43

そして、今日は初めての休日。



どうしよう、
何しようか何も決まっていない…！



ココくんの部下さんが、
わざわざ私に時間を割いてくれるっていうのに…。
ココくんの…、部下、さん……。



そこである事を思いついた。




とりあえず部屋着を着替えて、
身なりを整え、朝ご飯を済ませた。




朝ご飯は、毎回持ってきてもらうのが申し訳なかったので、
3日前から部屋のミニキッチンで自分で作るようになっていた。
…もちろん食材は買ってきてもらっていたけど。




このフロアにもキッチンスペースがあることは
聞いていたけど、
共用のスペースであり、1人で行って使うのは、少し気が引けたので使わなかった。




お昼だけは、
ココくんと一緒に部下さんが持ってきてくれたものを食べていた。




一昨日はココくんが忙しすぎて
私は自分で作って食べたのだが、
食べ損ねそうな彼に、
手で摘めるよう、エビとアボカドのクリームチーズカナッペを出してみたら、
すごく喜んでくれて。




なんと次の日には、私の部屋にあったミニ冷蔵庫がグレードアップしていた。
しかも…。




『え？…聞き間違いでしょうか…？
部屋を広く、して、設備を整える…？』




九 「ん？あぁ、そうすれば気兼ねなく料理できンだろ？


それともフロアにあるスペースを使うか？
使ってる奴なんてほぼいねェから、
誰も文句なんて言いやしねェよ？」




『…、そちらを使わせて頂きます…。』




九 「なんだ、欲のねぇ奴だな、くくくっ。


じゃあ、またたまに作ってくれ。昨日の美味かった。
食材はそっちの冷蔵庫に補充させとく。」




『……ココくんは、私にお金使いすぎですよ…。


じゃあ、たまにご飯作らせてもらいますね？
何か食べたいものがあれば、
言ってくださいね。』




こうして、キッチンスペースに入らせてもらうことになり、
明日案内してもらう予定だ。

．→←．

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す