看板娘２１０ ページ15
｢ギン｣
｢はいはあい｣
呑気な返事と共に、市丸が藍染に代わり私をぐいと引っ張る。ぎっと睨んでも、糸目が私を捉えることは無い。黒腔が空いて、空座町が現れる。…いや、正確には、空座町のレプリカが。そして待ち受けるは、護廷十三隊隊長格の錚々たる面々。
｢…どうやら………間に合ったようじゃの｣
総隊長殿。後ろには砕蜂に、京楽隊長、浮竹隊長達がいる。浦原さんに出されていた指令の一つ。空座町で護廷十三隊隊長格の全てを戦闘可能にせよ、と。
｢……A…！！｣
砕蜂が私を見て目を見開く。百年前の私を知る隊長格達は皆私を見た。総隊長殿もまた然りだ。
｢…涙掠A､おぬしは……｣
｢彼女は私の后になるんだ。君達には関係の無いことだがね｣
｢戯言を……！｣
藍染はまたも意に介さず、ゆっくりと空座町に歩み寄ろうとする。すると総隊長殿は流刃若火を抜いて、藍染に東仙要、それに市丸。ついでに私をも炎の壁で囲んでみせた。辺り一面炎で、目が熱い。ギュッと目を瞑る中で総隊長殿の苛立ちを含んだ声が聞こえた。
｢さて、ゆるりと潰して征こうかの｣
……流石としか言えない。これで周りの十刃を仕留めてから藍染に集中出来るということなのだろう。
｢ただこの戦いが我々が手を下す迄も無く終わる事になった。それだけの話だよ｣
｢…貴様はそれも想定していただろう｣
｢さて、何の事やら。少なくとも君が此処に居ることには安堵しているよ。百年前のように仲間が倒れていく様を見て、君の思考が鈍るとなると興が冷めるからね｣
｢私を背後に置いたこと、後悔するなよ｣
｢君が私達相手に3対1で挑むような愚者で無い事は解っているよ。もう縛道も解けているだろう？虎視眈々とする様は浦原喜助にでも鍛えられたかな｣
チッと舌打ちをして、市丸の手を振り払う。東仙要は随分嫌そうな顔をしたけれど、どちらの方が嫌だと思ってるんだ莫迦者めが。
｢……浦原さんは関係無い。貴様こそ、お見通しで泳がせる底意地の悪さは変わらんな｣
何も返さず口角を上げる藍染が不愉快で、ただ目の前の炎の壁を見上げた。
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渚(プロフ) - BLEACHに再熱した者です！この作品とても好きです！浦原さんカッコイイです！！引き続きお話読めるの楽しみにしています！ (2022年9月5日 18時) (
レス) id: 9dd9702176 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - はわ、、BLEACH再熱してしまってこの小説に辿り着いて刺さりすぎて徹夜で全て読んでしまいました、、、！！すごく好きです理想の浦原さんで泣きそうです！！応援してます！！！ (2022年6月21日 20時) (レス) id: 849b00c654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2022年6月20日 19時
